日産自動車は2025年10月8日、3代目となる電気自動車の新型「リーフ」の日本仕様を発表した。受注開始は同年10月17日で、2026年1月から順次納車を開始する予定となっている。

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3代目となるニューモデルは、6月に概要が公開されており、グレードは「B5」と「B7」の2種類。日本仕様として発表されたのは「B7」だ。グレードはベーシックな「X」と、仕様・装備の充実した「G」の2種類がラインアップされている。
そして、エントリーグレードとなる「B5」は2026年2月の発表が予定されており、CEV補助金を差し引いた購入者の実質負担額が、350万円程度となる価格となることが予想されている。

新型リーフのボディサイズは、全長4360mm、全幅1810mm、全高1550mm(プロパイロット2.0搭載車はアンテナ分がプラスされ1565mm)、ホイールベース2690mmのクロスオーバーSUVタイプとなっている。ただし、最低地上高は135mmで、通常の乗用車と同等だ。ボディサイズは、全長が120mm短縮され、全幅がやや拡大された以外はほぼ従来どおりのCセグメントサイズを保っている。また、最小回転半径は5.3mと従来モデルより小さくなり、取り回しが良くなっている。


今回からCMF-EVプラットフォームを採用しており、アリアとシャシー、サスペンション部分は共通で、リヤサスペンションはこれまでのトーションビームからマルチリンク式に変更されている。
「B7」は容量78kWhのリチウムイオン・バッテリーを搭載する高性能仕様で、優れた空力性能や高レベルの熱管理システムの効果により、仕様によってはWLTCモードで702kmの一充電走行距離を実現している。
また従来より高い充電性能を備えており、出力150kWの急速充電にも対応。150kW出力の充電器を使った場合、バッテリー残量10%の状態から、約35分で80%の状態まで充電できる。
駆動モータは、最高出力218psの交流同期電動機で、コントロールユニットやリダクションギアと1ユニットにまとめた3-in-1ユニットをフロントに搭載。駆動方式は前輪駆動のみだ。

EVならではの機能・装備も充実しており、バッテリーは、昇温、冷却が可能な温度制御システムを搭載し、さらにナビの走行ルートに応じて昇温/冷却を自動で行なう「ナビリンクバッテリーコンディショニング」機能を採用。
寒冷地向けのオプションとして、ナビ連動または手動スイッチで、充電前にあらかじめバッテリーを加熱できる事前昇温制御機能も用意されており、寒冷地での充電性能を十分に確保している。
また、外部給電能力も備え、車内には100V/AC電源を2口備え、最大で1500Wの給電が可能。専用のAC外部給電アダプターを使えば、電力パワーアダプターなどの機器を使用しなくても、直接、普通充電ポートから電気を取り出すこともできる。
従来のモデルと同様に、自宅と車載バッテリーの間で電気をやり取りする「V2H(Vehicle to Home)」機能も搭載。電力ピークシフトや、停電時の自宅への電力供給などが可能となっている。
ドライブモードでは、加減速制御をカスタマイズできる「PERSONAL」モードを新設定している。アクセルペダルの操作のみで加減速の制御を可能とする「e-Pedal Step」機能や、ステアリングパドルで回生ブレーキの強さを調整できる「回生ブレーキコントロールパドル」も装備し、減速回生をカスタマイズすることができる。
シャシーは日本の道路環境に合わせて独自にサスペンションをチューニング。市街地から高速道路までフラットで快適な乗り心地と、高い静粛性を実現している。

インテリアでは12.3インチの大型デュアルディスプレイを採用。Googleの各種機能・サービスに対応した「NissanConnectインフォテインメントシステム」を搭載しており、「Googleマップ」、「Googleアシスタント」、「Google Play」などの利用が可能。ナビゲーションシステムは、バッテリー残量に合わせて充電スポットへルート案内する機能も備えている。


ルーフには、日産としては初採用となる「調光パノラミックガラスルーフ(遮熱機能付き)」を設定。オーディオは「Boseパーソナルプラスサウンドシステム(10スピーカー、運転席用アナウンス)」を設定。

運転支援システムは、高速道路でハンズオフ走行ができる「プロパイロット 2.0」や、「プロパイロットパーキング」、「プロパイロットリモートパーキング」、「インテリジェントルームミラー」、「ドライブレコーダー(前後セット)」を、オプションまたは標準装備として設定。
加減速を繰り返すシーンでも車間を一定に保ち、先行車両に合わせて滑らかに減速・停止する「インテリジェントディスタンスコントロール」も新採用されている。
AUTECH
日産モータースポーツ&カスタマイズも、新型「リーフ」をべースとしたカスタマイズカー「AUTECH(オーテック)」の「B7」グレードを発表した。

リーフの上級グレード「B7 G」をベースに、高級感や特別感を高めるべく各部をアップグレード。エクステリアでは、ロー&ワイドなイメージを強調するメタル調フィニッシュの専用パーツを装備したほか、フロントバンパーには船の航跡波をモチーフとした模様を取り入れたシグネチャーLEDや、海面のきらめきを表現したというドットパターンのシグネチャーフィニッシャーを採用。19インチのアルミホイールも専用の装備で、繊細な造形のスポークフォルムをダーク金属調塗装で仕上げている。

インテリアは、シートやシートベルトも含めて全体をブラック基調でコーディネート。シート表皮はしっとりとした触感の合成皮革「テーラーフィット」で、ステアリングホイールやインストゥルメントパネルパッドも、ブルーのステッチが施されている。またインストパッドに配されたブルーのパイピングも採用されている。
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