日産は11月10日、「リーフ」をマイナーチェンジし、12月24日より全国一斉に発売すると発表した。
100%電気自動車「リーフ」は、走行中にCO2などの排出ガスを一切出さないゼロ・エミッション車として、高い環境性能を有すると同時に、高性能リチウムイオンバッテリーと電気モーターの搭載による、力強く滑らかな加速性能、あらゆる速度域で高級車のような静粛性能、優れた重量バランスによる高い操縦安定性、ガソリンに比べ安価な電気で走ることによる経済性の高さなどが、ユーザーから高い評価を得ている。2010年の発売開始以降、現在までにグローバル累計で約20万台を販売しており、販売台数世界No.1のEVとなっている。
今回のマイナーチェンジでは、大容量30kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーを搭載したモデルを追加した。新開発の30kWh駆動用バッテリーは、高容量の新材料を使用することにより、従来のバッテリーパックサイズを維持しながら、リチウムイオンの高充填化と、バッテリー内部抵抗の減少を実現した。それによって、室内のスペースを損なうことなく航続距離が280km(JC08モード)と大幅に向上するとともに、急速充電では24kWhバッテリーと同様に約30分で80%までの充電が可能となった。さらに、30kWh駆動用バッテリーは耐久性を改善し、「8年16万km」までの容量保証を実現した。
また、日産が誇る先進安全装備「エマージェンシーブレーキ(自動ブレーキ)」と「LDW(車線逸脱警報)」を全車標準装備することで、より高い安全性を実現するとともに、ナビゲーションシステムの新機能として、運転中に周辺の充電スポットを自動更新する機能や、スマートフォンのように直感的に操作できるフィンガージェスチャー機能を採用することで、より利便性が向上した。
ボディカラーでは新色として、街中で目を引くタンジェリンオレンジ、EVのピュアなイメージを表現したソニックブルーを追加し、若々しいフレッシュさを加えた。また、タンジェリンオレンジおよびソニックブルーにおいては、ルーフとドアミラーをブラックアウトした2トーンカラーを設定し、よりスポーティさを演出。これらのカラーの追加によって合計9色のカラーバリエーションを実現した。
また、今回の仕様変更では、スポーティなエクステリアでユーザーから好評を得ている「エアロスタイル」に、専用のファインレスポンスVCMを採用。100%電気自動車「日産リーフ」の走行性能を制御するVCMを専用チューニングし、アクセルを踏み込んだ時の反応を向上させることで、さらに軽快で伸びのある、気持ちのいい加速性能を実現した。インテリアにおいても、より洗練された空間を好むユーザー向けに、ハイコントラストのモダンホワイトレザーシートを「エアロスタイル」専用オプションとして追加設定した。
現在、全国で1万5000基を超えた充電インフラが設置されている。特に、日産の販売店をはじめとし、コンビニエンスストア、高速道路、道の駅、商業施設などに設置が進み、2015年8月末時点で急速充電器は約6000基、普通充電器は約9,000基の設置が完了している。充電インフラの充実と、新型「リーフ」の航続距離向上によって、安心してロングドライブにも使える環境が整ったという。
新型「リーフ」は国の購入補助金(クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金)を受給することができる。24kWhバッテリー搭載モデルは補助金が最大27万円となり、およそ246万円から。30kWhバッテリー搭載モデルは補助金が最大51万円となり、およそ261万円から購入が可能だ。