日産自動車は2018年7月23日、楽天株式会社の研究機関である楽天技術研究所と公立大学法人会津大学(以下、会津大学)が共同で実施する「遠隔スタイリング支援システム」活用に向けた実証実験に協力することを発表した。
本実証実験は、日産の商用電気自動車「e-NV200」に「遠隔スタイリング支援システム」を搭載(車両名称:リモートファッションコミュニケーションビーク)して行うもので、デジタルサイネージを活用した次世代の買い物体験の検証として、福島県会津若松市内にて実施する。
「e-NV200」は、最大1500Wの電力を供給するパワープラグによって屋外での電源供給が可能で、“走る蓄電池”としてさまざまなシーンで活用している。またCO2などの排出ガスを一切出さないゼロ・エミッション車であることから、環境への配慮に最適な商用電気自動車だ。
今回の実証実験では、この「e-NV200」に「遠隔スタイリング支援システム」を搭載することで、人が集まる場所にどこにでも移動することができ、またバッテリーに蓄えられた電力によりシステムを長時間稼働させることが可能となる。さらに停車時にもエアコンが使用できるため、ユーザーは快適な買い物体験を楽しむことができる。
日産は2015年より福島県会津市において、会津大学や地元企業と共に、EVの活用に関するアイディア創出や実証実験を行ってきた。
EVの「クリーン」「静粛性が高い」「大量の電気を供給できる」などの特徴を活かし、2016年には奥会津の三島町で町内の商店と連携した、日常の買い物に困難をきたされている地元山間集落の方々への「移動食品販売EV 」として運用する取り組みに協力。また2017年には、電気の無い場所での活用として、会津若松市の株式会社会津ラボが開発を進めているドローン制御技術を搭載した有線型ドローンを「e-NV200」のパワープラグに接続し、移動給電設備として活用することに協力をしている。