三菱が日産傘下となり、人事改革はどうなったか?

雑誌に載らない話vol167
三菱は、日産による2370億円の出資を受け、日産が三菱株の34%を保有する単独筆頭株主となったことを発表した。これにより三菱は、ルノー・日産アライアンスの一員になる。また、三菱の次期取締役会長には、日産の社長兼最高経営責任者(CEO)のカルロス・ゴーン氏が選出されている。

ゴーン氏は、「拡大したアライアンスは、2016年度の年間販売台数が1000万台となる世界最大規模の自動車グループとなる。三菱を迎えたことにより、17年前に創設したルノーと日産のアライアンスを特徴づける企業家精神やマネジメントの協力体制は、より一層強固なものとなるだろう」と語っている。

さらに、日産からはすでに三菱の開発担当副社長に就任している山下光彦氏のほか、専務執行役員(チーフ・サステナビリティ・オフィサー)の川口均氏、常務執行役員(経理部門担当)の軽部博氏の3名が三菱の取締役に選出される。

また、三菱は経営陣の強化を日産に要請しており、日産のチーフ・パフォーマンス・オフィサー(CPO)のトレバー・マン氏が三菱の最高執行責任者(COO)に就任する予定だという。

一方、三菱の取締役会長兼取締役社長(CEO)である益子修氏は、三菱の取締役社長となる。その益子氏は「日産の積極的な、戦略上、業務上および経営上のサポートを心より歓迎します。日産は、当社の取締役会と経営陣の一員として、より深化したアライアンスを通じて、お客さまの当社への信頼を再構築し、将来のシナジーを最大化させる手助けをしてくれることを期待しています」とコメントしている。

今回の人事・組織改革に伴って、三菱はコンプライアンスおよびリスク管理を監督するグローバルリスクコントロール担当の役員をCEO直属として新たに設置する。

両社は、軽自動車における5年間の連携を礎に、シナジー創出のための多岐に亘るプログラムを開始する予定。また、共同購買によるコストの削減、グローバルでの現地化の推進、工場の共用、共通の車両プラットフォーム、技術の共有などが期待されている。これらにより、三菱は2017年度に1%、2018年度に2%、2019年度には2%以上の営業利益率向上を見込んでいる。

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