日産 EV向けLFPリチウムイオンバッテリーの量産が経産省の「蓄電池に係る供給確保計画」として認定

日産自動車は2024年9月6日、日産が取り組んでいる車載用のLFPリチウムイオン・バッテリーの開発および量産が、経済産業省の「蓄電池に係る供給確保計画」として認定されたと発表した。日産に対する助成金は最大557億円とされている。

日産は日本国内でLFP(リン酸鉄)リチウムイオン・バッテリーの開発および量産を行なうことで国内の産業基盤を確立し、政府の方針である蓄電池のサプライチェーンの強靭化を図るとともに、LFPバッテリーを車載する電気自動車等の普及を促進させるとしている。

日産の内田誠CEO
「日産はお客さまの多様なニーズに対応し、より手頃な電気自動車を提供するためLFPバッテリーを日本国内で開発・量産し、2028年度に軽電気自動車から搭載を開始する予定です。今回、経済産業省に認定いただいた政府支援を最大限活用し、国内における産業基盤の確立を目指します」

日産は福岡県に最大5GWのLFPリチウムイオン・バッテリーの製造工場を新設し、2028年に稼働を開始する計画で、軽自動車EVのサクラを筆頭にLFPバッテリーを採用する計画だ。

現時点でLFPバッテリーの開発・生産は中国のBYDが世界をリードし、高いシェアを持っているのが実情だ。従来からのニッケル、マンガン、コバルト系に比べ、製造コストは30%ほど安く、しかも発火、熱暴走の危険性が低い、また繰り返し充電での耐久性が高いという特長がある。

日産は2030年までのEVの製造コストを従来のエンジン車と同等にすることを目指しており、LFPバッテリーの量産が実現すれば、EV、e-POWERのコスト低減が実現することになる。

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