日産は交差点での出合頭の衝突事故を、自動回避する技術を公開

日産自動車は2023年6月9日、次世代の高性能LiDARを活用した試作車で、交差点での緊急回避操作を自動で行なうデモンストレーションを公開した。

この運転支援技術は、緊急回避性能の飛躍的な向上につながる技術として、高性能LiDAR(ライダー:レーザービームによる物体スキャン・センサー)を搭載しているが、日産は以前から、これまでの運転支援システムでは回避できない危険な状況を回避可能な技術を研究開発してきている。

すでに2022年4月には、緊急回避性能を大幅に向上させる先進運転支援技術「グラウンド・トゥルース・パーセプション(Ground truth perception:地表検知)」を公開している。

【関連記事】日産 「グラウンド・トゥルース・パーセプション(Ground truth perception:地表検知)」:https://autoprove.net/japanese-car/nissan/206609/

今回公開したのは、次世代LiDAR技術を活用した交差点事故を回避する技術だ。

交差点での出会い頭の事故は、信号や標識の見落としなどのドライバーの不注意により発生し、重大な被害につながる。そのため、日産はこうした事故が起こる恐れがあるときに、高度なセンシングと判断能力で衝突を自動的に回避する技術を開発した。

信号や標識を見落とした車両が目の前に現れたときには、相手の位置や速度の変化を高い精度で計測し、必要なブレーキ操作を瞬時に判断して、衝突を回避できるシステムだ。

なお、急ブレーキを作動させた後も、危険を回避でき次第ブレーキを解除するなど、状況の変化に直ちに対応することが可能だという。

このベース技術も、日産が開発している高性能な次世代LiDARを用いたグラウンド・トゥルース・パーセプション技術で、極めて判断が難しい複雑な状況において、周囲の情報を正確に捉え、瞬時に判断し、危険を回避することを可能としている。

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