2014年6月27日、インフィニティはアメリカのテネシー州にあるデカード・パワートレーン工場で、インフィニティ「Q50」(スカイライン)、メルセデス・ベンツ Cクラス用の2.0L直噴ターボエンジンの組立を開始したと発表した。
敷地3万m2の新工場のデュアルカード工場は、ルノー日産アライアンスとダイムラーAGの共同プロジェクトのために324億円の投資が行なわれ、年間最大25万基のエンジンを生産する能力を持っている。
この新工場で組み立てられる最初のエンジンは、ダイムラー社で開発された2.0L・4気筒直噴ターボガソリンエンジンだ。このエンジンは、インフィニティQ50(スカイライン)のヨーロッパ向け車両とアラバマ州タスカルーサで組立てられるメルセデス・ベンツCクラスに搭載される。
新工場の祝賀イベントには、テネシー州知事のビル・ハスラム氏、インフィニティの責任者であるヨハン・ダ・ネイスン氏、インフィニティ・アメリカの副社長 マイケル・バーチュ氏、インフィニティ・デカードパワートレイン運営・電池工場副社長のゲリー・エドワーズ氏、メルセデス・ベンツのエンジン生産デレクターのエルハード・シュレッテーラー氏が出席した。
ダ・ネイスン氏は、「この新工場の稼働は、私達の製造拡大の第1歩です。インフィニティは成長を促進するために、能力増強が必要です。我々の成長は商品ラインアップの拡大により推進します。この工場は、私達がダイムラーAGと結んだ強力なコラボレーションを具現化したものです。新工場は、両社の技術、専門知識、製造規格の最高レベルを活用するもので、両社はこの協業の相乗効果とスケールメリットにより恩恵を受けることができます」と語っている。
この工場には、これまでに約200名の従業員が採用されているが、年間生産能力最大の25万基のエンジンが生産される際には、400名まで増えると想定している。工場には、熱を反射する白い屋根や天窓のグリッドを利用した太陽光の採光など、エネルギー効率の高い最新技術が数多く採用されている。
インフィニティは、2014年の後半からロングホイールベースバージョンのQ50スポーツセダンとロングホイールベースバージョンのQX50クロスオーバーを中国で生産を行ない、中国市場での販売を加速させる。さらに2015年には、「Q30」プレミアムコンパクトカーの生産をイギリスで開始し、世界市場に向けて展開する計画だ。