2014年4月4日、日産はダットサン･ブランドをロシアに導入することを明らかにし、ロシア専用モデルのダットサン「on-DO（オンドー）」を発表した。この「on-DO」はロシアのトリアッティ市にあるロシア最大の自動車メーカーであり、日産･ルノーと合弁事業を行なうアフトワズの工場で生産する予定になっている。
今回、ダットサンをロシア市場へ投入することで、インドネシアに続きロシアも日産、インフィニティ、ダットサンの全3ブランドを販売する市場となる。ダットサンブランドの投入について日産CEOであるカルロス・ ゴーン氏は、「ロシアは現在、日産にとって世界で5番目に大きな市場となっています。私たちは今後3年間で販売台数を3倍にし、市場シェアを倍増させることを目指しています。またダットサンブランドは、ロシアでの全販売台数の3分の1を占めると見込んでいます。私たちは、創業以来80年間培った生産、技術的知見を生かして、アライアンスパートナーであるアフトワズの開発スキル、市場に関する知識、生産能力を活用することで、21世紀のダットサンのモデルラインナップをお届けします。これらのクルマは、ロシアのお客さまのニーズと嗜好に十分に見合ったものとなるでしょう」と述べている。
ダットサン「on-DO」は、ロシアでのダットサンブランド第1号モデルで、4ドア・5人乗りの広々としたファミリーセダンだ。ボディサイズは全長4377mm、全幅1700mm、全高1500mmで、トランク容量はクラス最大級の530L。1.6Lのガソリンエンジンを搭載し出力は87ps。価格は多くに人に手が届く40万ルーブル(115万円）以下となる予定。
なおダットサン「on（オン）-DO（ドー）」という名称は、このクルマの多様な文化的背景を反映しているという。「DO（ドー）」は、日本人の精神に深く関わる言葉で、一貫性を持って物事を実行する「道」を意味し、同時に「動く」という意味も含んでおり、革新的な方法ですべての人へモビリティを、というダットサンブランドの考えを示す。一方、「on（オン）」は、ロシア語で「彼」を意味する言葉で、このクルマの強さ、性能、男性らしさを強調。更に「DO」、「on」は、英語では前向きな力強さを表現する。
ダットサン「on-DO」は、日産のグローバルデザインセンターでデザインされた。開発は、アフトワズの国際的なエンジニアチームによりロシアで実施され、日産自動車のグローバル品質および技術水準を保証。グローバルな要素とローカルな要素を組み合わせることで、日産のDNAを受け継いだモダンなデザインや性能とロシアでの運転・気候条件に適合したクルマとなっている。
ダットサン「on-DO」の発売は2014年夏を予定しており、当初は日産ブランドのディーラー投資家が支援する25のダットサンブランドディーラーで販売。これらの店舗は主要な地域にあり、今後2年間でさらに75店舗増える予定だという。
日産の常務執行役員でダットサンブランドの責任者であるヴァンサン・コベ氏は、「既にダットサンを投入した市場でダットサンブランドは、自由で新たに生まれたステータスの象徴として、魅力的で、実用的で、信頼性の高いクルマの代表となっています。私たちは、お客さまのニーズと要望を徹底的に調べ、それぞれの市場環境に適合したクルマの開発に取り組みました。その結果、私たちが前途有望なお客さまと呼ぶ成功を夢見る新世代のお客さまへ、手頃な価格、信頼性、楽しさ、という妥協のない斬新な組み合わせをお届けするダットサンモデルができあがりました」と述べている。
