2013年8月29日、スズキは軽トラック「キャリイ」を14年振りにフルモデルチェンジし、9月20日から発売すると発表した。
軽トラック「キャリイ」は、1961年10月に「スズライト キャリイ FB型」として発売以来、基本コンセプトを変えることなく進化を続け、軽トラック市場で確固たるポジションを確立し、国内累計販売台数は約420万台に達している。今回のフルモデルチェンジは実に14年振りとなる。
新型「キャリイ」は車体のレイアウトを全面的に見直すことで、クラストップの荷台フロア長はそのままに、キャビンフォワードにより居住空間を拡大し、快適なキャビンを実現した。ボディは悪路での走破性に優れたショートホイールベース仕様に統一し、最小回転半径3.6mとクラストップの小回り性能を発揮する。さらに縦置き、吸気VVTを採用したR06A型エンジンの採用と、ボディの50kgの軽量化により、2WD・5MT車で18.6km/Lと、クラストップの低燃費を実現している。
また、ボディ表面の95%の防錆鋼板を、フレームにも防錆鋼板を採用し徹底したサビ対策を行い長期サビ保証の採用に加え、56km/hオフセット衝突法にも対応した高強度ボディ、夜間走行でも明るい視界を確保するフォグランプを標準装備(KX)するなど、耐久性や安全性も向上させている。
なお、2013年8月29日、三菱自動車は、スズキから、ガソリン軽商用バン/トラック、キャブオーバーワゴンのOEM供給を受けることについて、同社と基本合意したと発表した。OEM供給内容の詳細は今後協議を経て決定されるが、三菱は、2013年度内に軽商用バン「MINICAB VAN(ミニキャブ バン)」、軽商用トラック「MINICAB TRUCK(ミニキャブ トラック)」のガソリンエンジンモデルの生産を終了し、これらの代替として、2014年春からスズキから車両供給を受けることを計画している。ただし、三菱は軽商用電気自動車「MINICAB-MiEV VAN(ミニキャブ・ミーブ バン)」、「MINICAB-MiEV TRUCK(ミニキャブ・ミーブ トラック)」の車両開発、生産、販売については、今後も継続・強化していくという。
日産は三菱から軽商用車(バン、トラック)のOEM供給を受けていたが、三菱の軽商用車の生産終了の決定に伴い、日産もスズキから軽商用車(バン、トラック)および軽ワゴンのOEM供給を受けることに基本合意したと発表した。供給開始は、2013年末頃を予定しているという。