【日産&インフィニティ】あっと驚くワールドプレミアの連発 ジュネーブモーターショー2012

INVITATIONの画像

日産自動車は2012年3月8日から一般公開されるジュネーブ・モーターショーへの出展概要を発表し、2台のワールドプレミアを含む計4モデルのコンセプトカーを公開する。ワールドプレミアの1台は市販を前提にした「INVITATION(インビテーション)」で、もう1台についてはショー初日までシークレットとされている。またインフィニティからは、レンジ・エクステンダー式のスポーツEVコンセプト「EMERG-E」が出展される。

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インビテーションは2013年中に欧州で発売を予定している新型車のコンセプトモデルだ。この新型車はマイクラ(日本名はマーチ)やジュークと同じBセグメントに属し、これにより日産は同セグメントにおいてより幅広いラインアップを持つ自動車メーカーとなる。

日産によると、エクステリアについては、ダイナミックでエネルギッシュなデザインを提案。流れるようなシルエットで、クラストップの空力性能は燃費の向上にも貢献しているとのことだ。またボディサイドのキャラクターラインは“スカッシュライン”と呼称。彫刻的なフロントウイングとリヤウイングも存在感を主張している。

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一方でインテリアでは、開放的なキャビンと実用的で高い質感の室内空間を提供したとしている。また車名の由来については、このクルマが魅力的(inviting)であるということ、またコンパクトハッチバック・セグメントのユーザーに向けた日産からの招待状(invitation)という意味が込められている。

ただしメカニズムについては、具体的な情報はあまり明らかにされていない。ただ先進的なエンジン技術、軽量なプラットフォーム、空力に優れたボディを組み合わせることで、クラストップレベルの燃費・低排出ガスの水準を達成しているとのことだ。また応答性の高いハンドリングで、同じセグメントではトップレベルの運転のしやすさを実現したとしている。

なお、日産オリジナルの安全技術のひとつでもあるアラウンドビューモニター(AVM)が、初めてBセグメント車に搭載されている。AVMは後方駐車や縦列駐車の際、ストレスを可能な限り軽減させる技術でもある。

残る2車種のコンセプトカーは、今年1月のデトロイトショーでお披露目した「e-NV200」と、昨年末の東京モーターショーで初めて公開された「ジュークNISMOコンセプト」。これらは欧州においては初公開となる。

e-NV200の画像

NV200バネットをベースとした電気自動車のe-NV200(写真上)は手頃な価格で、最大で7名乗車が可能なファミリー向けのモデルだ。また北米では次世代のニューヨークタクシー(イエローキャブ)のベース車に選定されたことでも話題を呼んでいる。また東京モーターショーで初公開されたジュークNISMOコンセプト(写真下)は、存在感のあるクロスオーバーモデルのジュークに、本格的なスポーツカーの性能を持たせたコンセプトカーだ。

ジュークNISMOコンセプトの画像

なお日産自動車は2011年、欧州で過去最高の販売台数を記録している。販売は前年比で25%増加し、市場シェアも過去最高の3.7%に達している。特にロシアでは74%増の13万8827台、英国では11%増の10万7053台、フランスでは31%増の7万7783台を記録している。ラインアップの中で最多販売車種は、発売5年目となるキャシュカイ(日本名はデュアリス)で、展開している5人乗りの「キャシュカイ」と7人乗りの「キャシュカイ+2」はともに、高い人気を誇っている。

現地子会社の日産インターナショナルで販売・マーケティングを担当するポール・ウィルコックスSVP(上席副社長)は、「今回公開する4車種のコンセプトカーは商品ラインアップに強さと深みを与えます。私たちは2016年までに欧州でナンバー1のアジア系自動車メーカーとなることを目指しています」とコメント。すなわち、ショー初日にベールを脱ぐワールドプレミアの残る1台も、市販を前提としたモデルであることは確実だ。

 

インフィニティEMERG-Eの画像
↑日産が公開したEMERG-Eの画像がこれ

さて、今回のジュネーブショーでも最大限の注目を浴びそうな予感がするのが、INFINITI (インフィニティ)ブースに出展される「EMERG-E」だ。現時点では読み方は明らかにされていないが、「エマージュ・イー」とでも呼ぶのだろうか?

このEMERG-Eは昨年のジュネーブに出展された日産のESFLOW(エスフロー)と同じく、ミドシップレイアウトを採用しているスポーツEVコンセプトモデルだ。しかしながら純然たるEVのエスフローとは違って、1.2Lのガソリンエンジンも搭載しており、バッテリーを使い切った後もこのエンジンによる発電で走行が可能で、いわゆるレンジエクステンダー式のEVであることもニュースだ。

いずれにしてもミドシップパッケージを採用した初めてのインフィニティとして、最適な重量配分と、その結果もたらされる理想的なハンドリングを実現しているとアピール。すでにリヤセクションの一部を切り取った写真が発表され、商品企画の担当者インタビュー動画も公開されている。さらに欧州ではレンダリングスケッチ(写真下)もスクープされて配信されているので、ご覧いただきたい。

 

インフィニティEMERG-Eのレンダリング画像
↑これがEMERG-Eのレンダリング画像だ

 

インフィニティのニュースサイト

日産自動車公式Webサイト

COTY
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