ミツビシ 新型ミッドサイズSUV「パジェロスポーツ」を生産国のタイでワールドプレミア

パジェロスポーツ GTプレミアム(手前)とGT
パジェロスポーツ GTプレミアム(手前)とGT

2015年8月1日、ミツビシは、タイの生産・販売会社ミツビシモーターズ・タイランドのラムチャバン工場で生産しているミッドサイズSUV「パジェロスポーツ」を7年振りにフルモデルチェンジし、タイでワールドプレミアを行なった。パジェロスポーツは今秋からタイで販売を開始し、その後、豪州、アセアン、中東、アフリカ、中南米、ロシアなどに順次展開を拡大し、先代モデルと同様に約90ヶ国で販売する計画。海外専売車種のため、日本での販売は行なわれない。

新型「パジェロスポーツ」は、「スタイリッシュ & コンフォタブルSUV」をコンセプトに、パジェロ・ブランドを継承した本格オフロードSUVだ。洗練された上質なデザイン、上質な走りと快適な居住空間、クラストップレベルの環境性能、先進の予防安全装備などを兼ね備えた新世代のミッドサイズSUVとしている。

ミツビシ パジェロスポーツ

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エクステリアは歴代のパジェロのデザイン・イメージを継承・進化させ、新たに最新のフロントフェイス・デザインコンセプトである「ダイナミック・シールド」を採用。スポーティさ、ダイナミックさを訴求している。

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ミツビシ パジェロスポーツ

インテリアは、ヨーロッパのプレミアムクラスに匹敵する質感を追求。また優れた静粛性や、ソフトでフィット感を高めた座り心地のよいシート、全席で快適な空調システムの採用などにより、高次元の快適な室内空間を実現している。<次ページへ>

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パッケージングは全長4785mm(先代モデル+90mm)、全幅1815mm(同±0mm)、全高1800mm(同±0mm)とミッドサイズSUVクラスでは比較的コンパクトなサイズに納めながら、ホイールベースを2800mm(同±0mm)とし、1列目から3列目の足元スペースの合計はクラストップの2585mmを確保。さらに先代モデルに対して前席ではヘッドクリアランスを拡大し、2列目でも同様にヘッドスクリアランスとショルダースペースを拡大するなど、乗員すべてがくつろげる快適な居住空間としている。

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最低地上高は先代モデルと同じ218mm。対地障害角はクラストップレベルで先代モデル同等のアプローチアングル30度、デパーチャーアングル24度、ランプブレークオーバーアングル23度としている。また、渡河性能は先代モデルより+100mmの700mmとし、豪雨による冠水や洪水など緊急時の脱出性を高め、パジェロ・ブランドにふさわしい本格オフロードSUV性能を確保している。

ミツビシ パジェロスポーツ
ボディ骨格に採用された高張力鋼板
ミツビシ パジェロスポーツ
ボディオン・フレーム構造

ボディ構造はボディ・オンフレーム、つまりラダーフレームとアッパーボディを一体化した堅牢なSUV構造としている。ボディは高張力鋼板の採用範囲を拡大することで軽量化と高剛性化を図り、フロント部は構造の見直しにより剛性を大幅に向上している。フレームを大断面化してリンフォース構造を見直した高効率エネルギー吸収シャシーフレームと、衝突エネルギーを効率よく吸収するフロント構造と衝撃に対して変形しにくいキャビン構造としている。

搭載されるエンジンは、新開発の4N15型・直列4気筒2.4L MIVECディーゼルターボエンジンだ。燃焼室や燃料噴霧の最適化により低圧縮比15.5を実現し、さらに減速エネルギー回生システムを採用することで燃費を向上し、同時にスモーク、NOXを低減している。またシリンダーブロックをアルミダイキャスト製とすることで、大幅な軽量化を果たしている。最高出力181ps/3500rpm、最大トルク430Nm/2500rpmを発生する。

4N15型・直列4気筒2.4L MIVECディーゼルターボエンジン
4N15型・直列4気筒2.4L MIVECディーゼルターボエンジン

このエンジンは吸気側にバルブタイミングとリフト量を低回転時と高回転時で2段階に制御する「MIVEC」を採用し、タービン容量を可変制御するVGターボチャージャーを新採用。最大燃料噴射圧力も2000barに高めている。

トランスミッションはミツビシとして初となる新開発の8速ATと組み合わせ、先代モデルに対して約17%燃費を向上させている。この8ATは、ドライビングプレジャーを高めるため、スポーツモードを設定する。

4WD車はオフロードモードでSANDまたはROCKモードを選択した時は専用のシフトパターンに切り替わり、不用意なアップシフトを抑制し、低速ギヤを多用するようになっている。

4WDは駆動モードの切り替えを容易にする電動式アクチュエーターと後輪寄りに設定した前後不等配分(40:60)のセンターデファレンシャルを採用したスーパーセレクト4WD-Ⅱを採用している。

4WD車の走行モードは、舗装路用の「2Hモード(後輪駆動モード)」、舗装路から未舗装路、雨で濡れた路面や雪道まで幅広く対応する「4Hモード」、センターデフをロックすることで積雪路や砂地など走行抵抗の大きな路面でも力強い走りを発揮する「4HLcモード」、ローギヤ化し、センターデフロックにより岩場や泥濘路など大きな駆動力を必要とする場合に使用する「4LLcモード」の4モードを設定している。

さらに4WD車にはオフロードモードセレクト機能を初採用している。「GRAVEL(未舗装路)」、「MUD/SNOW(泥道/深雪)」、「SAND(砂地)」、「ROCK(岩場、走行モードが4LLcの時のみ)」の4モードを設定しており、本格4WDと同レベルの走破性を実現している。

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サスペンションは従来通りので、フロントがダブルウイッシュボーン、リヤが3リンク式リジッドだが、フロント・スタビライザー径とばね定数のアップによりロールを低減、リヤサスペンションの取り付け位置を見直し、ラテラルロッド取り付け構造を見直すことで安定性を向上。これらにより、オフロード走行に必要な大ストローク量を確保しつつ、ロールを抑えた安心感の高いハンドリング特性とし、しなやかで上質な乗り心地と両立。

ドライバー支援システムは、ミリ波レーダーを使用した前方衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM)」を「GT- Premium」「GT」に採用。また、リヤバンパーに設置した超音波センサーにより、斜め後方の車両を検知する「後側方死角警報システム(BSW)」、停車また は約10km/h以下の走行時、超音波センサーが前方、後方に障害物を検知している状態でペダルの踏み間違いなどによりアクセルペダルを大きくかつ強く踏み込むと警報で注意を促しながらエンジン出力を抑制する「誤発進抑制制御システム(UMS)」を「GT-Premium」に採用している。

ミツビシ パジェロスポーツ 諸元表

ミツビシ関連情報

ミツビシ自動車公式サイト

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