【三菱】標高4000m超の「パイクスピーク・ヒルクライム」にi-MiEVが参戦

i-MiEVのプロトタイプの画像2012年3月1日、三菱自動車は米国コロラド州で開催される伝統のイベント「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」の今年度の大会に、電気自動車i-MiEV(アイミーブ)のプロトタイプで参戦することを明らかにした。なおドライバーには、ダカールラリーで2002〜2003年にパジェロと同エボリューションで2連覇を果たした増岡浩選手を起用する。

i-MiEVプロトタイプの画像
↑i-MiEVはミッドシップ(モーター)のリア駆動なので、そのレイアウトで参戦することになるはずだ

参戦するi-MiEVのプロトタイプは、基本的にi-MiEVの市販モデルで使われているEVコンポーネントを採用する。また今回は三菱自動車の開発部門スタッフはもちろんのこと、バッテリーやモーターなどのEVコンポーネント製造会社のエンジニアも現地に派遣する計画だ。戦いの場で人材交流を進めたり、技術の継承やノウハウを伝授することで、今後の電動車両(EV/PHEV)開発の強化、具体的には耐久性・信頼性の高いクルマ造りにフィードバックさせていきたいとのことだ。

なお「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」の別名は「雲へ向かうレース(The Race to the Clouds)」。1916年から開催されている、米国では「インディ500」 の次に古い歴史を持つモータースポーツイベントだ。毎年7月4日の独立記念日前後に、米国コロラド州のロッキー山脈にあるパイクスピーク山を会場に、山登りのタイムを競う。スタート地点の標高は2862mで、ゴール地点は富士山より高い4301m。全長約20kmのコースは平均勾配7%で、150余りのコーナーをクリアしつつ、1500m近い標高差を一気に駆け上る。自動車の走行性能に影響する気圧、気温、天候などの条件が大きく変化する、過酷なイベントだ。

コースレコードは9分51秒278で、モンスター田嶋こと田嶋伸博選手が「モンスターSX4パイクスピーク・スペシャル」で昨年に樹立。ちなみに2009年からは横浜ゴムがオリジナルのEVレーシングカーで挑戦中で、このマシンが昨年更新したEVのレコードタイムが12分20秒084となっている。増岡浩選手とi-MiEVのプロトタイプがどこまでのレベルを目指すのかは明らかにされていないが、このタイムが視野に入っていることは確実だ。

増岡浩選手の画像
↑2004年のダカールラリーで総合2位になった時の増岡選手(左)。中央は5位入賞のA.マイヤー選手、右が優勝のS.ペテランセル選手。彼は今年のダカールラリーでもMINIに乗って優勝している

三菱自動車公式ウェブ

COTY
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