マツダは2025年11月17日、「ジャパンモビリティショー 2025」で発表した独自のCO₂回収装置「Mazda Mobile Carbon Capture（マツダ モバイル カーボン キャプチャー）」の実証実験をスーパー耐久レース最終戦から開始したことを発表した。
マツダは2035年に向け、「走るほどにCO₂を減らす」モビリティの実現を目指している。カーボンニュートラル燃料で走行し、排出されるCO₂を回収できれば、走行距離に応じて大気中のCO₂を削減できるという発想だ。
11月15日～16日に富士スピードウェイで開催されたスーパー耐久シリーズ第7戦では、レース車両「MAZDA SPIRIT RACING 3 Future concept（55号車）」に「Mazda Mobile Carbon Capture」を初搭載し、ヨーロッパで実用化されているカーボンニュートラル燃料「バイオディーゼル燃料（HVO）」を使用して走行した。
CO₂回収装置には多孔質構造を持つゼオライトをCO₂吸着剤として採用し、排出ガス中のCO₂を吸着できることを実証した。システム的には、CO₂の分離と貯蔵機能を備えており、排気ガス中のCO₂だけを貯蔵するというものだ。なお、産業用・工場用としてはすでに多様なCO₂回収装置が開発されている。
マツダは2026年シーズンもスーパー耐久シリーズを通じて、CO₂回収率の向上に向けた実証実験を継続するとしている。今後も得られた知見をもとに技術と装置の改良を進めていくことになる。
