【マツダ】ミニバンの「プレマシー」にもSKYACTIVを搭載。さらに軽量化の新技術も初採用

プレマシー 20S-SKYACTIV L Package

マツダは2013年01月24日、ミニバンの「プレマシー」をマイナーチェンジして発売した。今回は高効率直噴ガソリンエンジンのスカイアクティブG 2.0と、高効率6速オートマチックトランスミッションのスカイアクティブDRIVEを2WD車の主力モデルに搭載し、クラストップの低燃費を実現。また三次元熱間曲げ焼入れ技術を用いて加工した1500MPa級の超高張力角形鋼管を、自動車用部材として世界で初めて採用した。

まずデザインでは、新設定した最上級機種の20SスカイアクティブLパッケージにハーフレザーシートやピアノブラックで加飾したセンターパネル、高輝度塗装を施した17インチアルミホイールなどを装備して差別化。またスカイアクティブ搭載車にはTFTカラー液晶を採用した専用のマルチインフォメーションディスプレイを設定し、インテリアの質感を高めた。

装備面では今回、アンダートランクの容量を拡大して荷室の使いやすさを向上させた。またスカイアクティブ技術搭載車及び4WD車に乗降しやすい大開口の電動スライドドアを標準装備して、ミニバンとしての機能性を高めている。なお、シート表皮や本革巻シフトノブの形状も変更している。

メカニズムでは冒頭にも書いた通り、高効率直噴エンジンのスカイアクティブG 2.0と高効率6速オートマチックのスカイアクティブDRIVEを、2WD車の主力3機種に搭載。さらに新開発の15インチタイヤをスカイアクティブ搭載車に装着して、走行性能と燃費性能を向上。同じく快適な運転操作をサポートするインテリジェント・ドライブ・マスター(i-DM)も採用した。

こうした結果、スカイアクティブ搭載車はクラストップとなるJC08モード16.2km/Lの低燃費を実現。その15インチタイヤ装着車は、エコカー減税による75%減税に適合することになった。

なお、20Sスカイアクティブと同 Lパッケージには、自動防眩ルームミラー/クルーズコントロール/ステアリングシフトスイッチ/6スピーカーをセットにした「クルージングパッケージ」をメーカーセットオプションとして、新たに設定。

またラゲッジルーム床下のアンダートランクの深さを、従来の50mmから200mmへ容量を拡大して、荷室の使いやすさを大幅に向上。さらにシートバックポケットを運転席にも標準装備し、室内の収納性能を改善している。なおスカイアクティブ搭載車および4WD車には、今回より乗降しやすい大開口の電動スライドドアを標準装備して、ミニバンとしての機能性を高めている。

さて、今回のプレマシーで最も注目すべきポイントが、三次元熱間曲げ焼入れ(3 Dimensional Hot Bending and Quench/以下3DQと略す)技術を用いて加工した、1500MPa級の超高張力角形鋼管の実用化だ。具体的には3列目座席下部のクロスメンバーフレームに、自動車用部材として世界で初めて採用した。これはマツダが、新日鐵住金株式会社と住友鋼管株式会社と共同開発したもので、従来部材と同等の剛性や強度を確保しながら、約50%の軽量化を達成している。

一般的に高張力鋼板を自動車用部材に用いると、同じ強度をより薄肉で確保できるため、車体を大幅に軽くすることができる。しかしながら一方で、単純な薄肉化では剛性が低下し、走行時の振動やハンドリング性能に悪影響を与えることが判明している。

そこでマツダは、剛性確保に有利な鋼管の高強度化に着目。高周波加熱により軟化した鋼管を高速・高精度で複雑な三次元形状に加工して水で冷却。強度を1500MPa級に高める3DQ技術を採用し、最適な断面形状や板厚などの検証を重ねることで、軽量でありながら強度と剛性を両立するクロスメンバーフレームと、その安定した製造方法を開発。さらにこの3DQ技術は成形に金型を必要としないため、設備投資の削減にも効果を発揮する。

消費税を含むメーカー希望小売価格は以下の通り。なおボディカラーでは、メインカラーのラディアントエボニーマイカなど既存の5色に加え、新たにジールレッドマイカ/ジェットブラックマイカ/メテオグレーマイカの3色を採用している。

マツダ公式サイト

COTY
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