トヨタとレクサス 欧州向けEVラインアップを拡充し3種類のニューモデルを発表【公式動画

トヨタは2025年3月12日、ヨーロッパ市場でEVのラインアップを拡充していくことを発表した。そして、EV専用プラットフォーム「e-TNGA」を改良して採用する「CH-R+」、「bZ4X」、レクサス「RZ」を2025年後半にヨーロッパ市場に投入することを発表した。

ヨーロッパでは、他地域に比べ電動車保有率が高く、EVの保有率も高水準にあることから、従来の少数ラインアップから方針を変更し、EVの商品力を図ることに決定した。トヨタは、ヨーロッパで2024年末に発表したスズキのOEMモデルであるアーバンクルーザーと合わせ、ヨーロッパ市場で主要となる小型から中型サイズのSUVをカバーできるラインアップとして、3車種のニューモデルを発表した。

C-HR+

C-HRのEVモデル。e-TNGAプラットフォームに専用サスペンションを採用し、ドライビングプレレジャーを追求している。

電池セルに改良を加えた2種類のリチウムイオン・バッテリーを設定。ベースとなるバッテリー容量57.7kWh仕様は、航続距離455km(WLTPヨーロッパモード)。より大容量の77.0kWhバッテリー仕様は航続距離600km(WLTPヨーロッパモード)を確保。駆動方式は前輪駆動タイプ、4輪駆動タイプを設定している。

エンジン車CH-Rの面影を引き継ぐ個性的なスタイリングと、広々とした室内空間や大容量416Lの荷室といった実用性を両立させている。

このCH-R+は、2025年後半に発売を予定している。

bZ4X

ヨーロッパ仕様のbZ4Xは、C-HR+同様、2種類のリチウムイオン・バッテリーを設定。ベースとなるバッテリー容量57.7kWh仕様と、より長い航続距離を目指すバッテリー容量73.1kWh仕様をラインアップ。

e-アクスルの高効率化も行なわれ、73.1kWh仕様の航続距離は従来型比約+70kmとしている。

車種ラインアップは、、165kW/224psのFFモデル、前後モーター合計出力230kW/313ps、250kW/340ps、280kW/380ps、300kW/408ps(いずれもAWDモデル) となっている。

また、今ではEVで標準装備になりつつあるバッテリー・プレコンディショニングを初搭載。バッテリーの温度を加熱、あるいは冷却する温度コントロールを行ない、充電に最適な温度に保つことで、氷点下以下の冷間時での急速充電時間を約30分短縮できる目標で開発されている。

e-アクスルの出力アップ、サスペンションのセッティング見直しなどにより、走りを進化させ、静粛性も向上させている。bZ4XもCH-R+と同様、2025年後半に発売が予定されている。

レクサス RZ

大幅改良されたRZは、EVシステムを全面刷新し、モーターの高出力化を行ない、前後ともに167kW/227psの電気モーターとし、航続距離の伸長、充電時間の短縮を実現。また、次世代の操舵感覚をもたらす「ステア・バイ・ワイヤシステム」を導入している。

また、e-TNGAプラットフォームを改良し、電動4輪駆動力システム「DIRECT4」の特性を見直すことで、より自然で気持ちの良い走りの味を追求している。

バッテリーは容量を増大させ、AWDモデルで約 14%増やし、航続距離を500kmに。FFモデルは約20%アップして575kmと大幅に伸長させた。バッテリーパックはC-HR+と同様に温度コントロールを新採用し、とくに氷点下での充電での時間短縮を実現している。

さらに前後モーターの高出力化を行なった「RZ550e“F SPORT”」を追加設定した。最大システム出力300kW(408ps)を発生し、よりダイナミックな走りを追求。さらにレクサス初採用の「インタラクティブマニュアルドライブ(Interactive Manual Drive)」を搭載。

パドルで操作する疑似8速を設定することで、加減速におけるシフト操作感と、高揚感を高めるサウンド演出によって、スポーティでダイレクト感のあるドライビングプレジャーを訴求している。

エクステリアにはF SPORT用カラーの設定と、空力に寄与する前後スポイラー、ホイールを設定。インテリアにはF SPORT用シートやアルミペダル類を採用するとでスポーティな世界観を演出している。

なお、オーナー向けのプログラム「LEXUS Electrified Program」もさらに拡充させている。日本では、レクサス充電ステーションは、東京・軽井沢・大阪・名古屋・福岡(4月予定)で開設。また、レクサス販売店へ急速充電器の追加設置も開始している。

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