2011年12月3日から一般公開される東京モーターショーで、レクサスはジャパンプレミアとなる「レクサスGS」シリーズや「LFAニュルブルクリンク・パッケージ」を出展する。GSシリーズは次世代レクサスのトップランナーと位置付けられ、今後のレクサスの方向性を象徴するクルマとして新たなデザインや走り、先進技術などを盛り込んでいる。この次期GSは2011年4月のニューヨークショーにコンセプトカーとして出展。さらに9月のフランクフルトショーで新型GS450hをワールドプレミアし、10月の米国SEMAショーでGS350 F SPORTもお披露目しているため、やや新鮮味には欠けることは否めない。今回の東京ショーにはトップグレードでハイブリッドの「GS450h」と「GS350 F SPORT」の2グレードを揃って出展する。
GSの開発コンセプトは、グランドツーリング・セダンとして熟成し、大人4人が快適に移動できる空間とするとともに、所有する喜び、操る楽しさ、感性に響くラグジャリー性、走る、曲がる、止まるという基本性能の大幅な進化を目指している。
デザイン面ではレクサスの新たな表現としてスピンドルグリルを採用し、これまでより存在感を高めている。ボディサイズは現行モデルとほぼ同等だが、インテリアには世界初の12.3インチ・ディスプレイやレクサス初のアナログ時計、多機能シートなどを新たに装備している。
GS450hは新エンジンを搭載。“F”モデルにも注目
走りについても新たな方向性を示し、切れのよさや鋭さなどを追求しているという。GS450hは燃料噴射圧を高めた次世代D4-Sとし、アトキンソンサイクルも採用した新開発の2GR-FXE(V6の3.5 L)型とハイブリッドシステムの組み合わせを実現している。
ハイブリッドシステムは、2段リダクションギヤ付きトランスミッションのフリクションを低減、パワーコントロールユニットの改良、電池の2段積み、そしてリヤサスペンションの設計変更によるラゲッジスペースの拡大(従来の約1.5倍の465L)などが行われている。また全車速対応のレーダークルーズコントロールやプリクラッシュセーフティ、ナイトビューなども新採用している。
一方のGS350 F SPORTは、「F」の走りのテイストを継承したスポーツモデルで、可変ステアリングギヤ比(VGRS)と後輪操舵(DRS)を採用し、これらを統合制御するレクサス・ダイナミックハンドリングシステム(LDH)としている。
このため、高速での安定性、中速での俊敏性、低速での取り回しの向上を実現しているという。タイヤは前後異サイズの19インチサイズ、ブレーキも18インチの2ピース・アルミハットディスクを採用。エクステリア/インテリアもF SPORT専用装備を充実させている。なお、発売は2012年初頭と発表されている。
■新型レクサスGS主要スペック比較
LFAのスペシャルモデルも国内では初公開
2012年に生産予定のLFAニュルブルクリンク・パッケージも出展される。このスペシャルモデルは今年のジュネーブショーにも出展されたモデルだ。
LFA開発の舞台となったニュルブルクリンクへの敬意と感謝の意を込めて名付けられた、標準仕様より一層サーキットでの走行に軸足を置いたモデルとなっている。CFRP製の前後スポイラーを装備するなど空力性能を向上させ、ニュルブルクリンク用のサスペンションや専用ホイールなどを装備。エンジンも従来の560psから571psにアップしたスペシャルモデルだ。
ただし、このニュルブルクリンク・パッケージも含めてLFAはすでに2010年1月の時点で当初からの計画生産台数500台の販売を終了しており、出展されるこのモデルも売約済みなのだ。