自動車業界の設計・専門家の団体「オートモーティブ・サークル・インターナショナル」は、10月中旬にドイツ・バートナウハイムで開催された「Euro CarBody(ユーロ カー ボディ)2024」で、2024年の大賞が決定した。
「オートモーティブ・サークル・インターナショナル」は30年以上の歴史を持つエンジニアのための団体で、この団体が主催する「ユーロ カーボディ」は車体構造設計を評価して25周年を迎えたイベントで、500人以上の各自動車メーカーのエンジニアが評価と投票を行なう。
「ユーロカーボディ 2024」の賞典で1位を獲得したのはホンダのN-VAN e、2位がアメリカの新興EVメーカーのルシード Air(エアー)、そして3位が中国のBYD シールとなった。
N-VAN eは、超コンパクトなボディサイズでありながら商用EVバンとしての優れたパッケージングと、インナーフレーム構造による軽量・高剛性ボディを両立させたことが評価された。
2位のルシードは、テスラの技術統括責任者であったピーター・ローリンソンが率いる新興EVメーカーで、ラグジュアリー・クラスのEVをアメリカで開発、生産する。しかし、サウジアラビアの資本を獲得し、生産工場を現地に新設し、2026年にはサウジアラビアの工場からグローバル向けの輸出を計画している。
ルシード Airは、全長4975mm、全幅1939mm、全高1410mm、ホイールベース2960mのEセグメントのEVセダンだ。テスラ モデルSのさらに上を行く先進的なボディ構造、前後のe-アクスルを極限まで最小化し、EVならではの広いキャビンを実現。モーター出力はグレードにより436ps~1250psとなっている。
そして3位を獲得したのがBYD シールだ。もちろん中国車としては初の受賞となる。独自開発したブレード・バッテリーを床下に並べて構造材として配置し、アッパーボディと結合するCTB(セル to ボディ)構造が革新的だ。
さらに超高張力鋼板を駆使する一方で、大型一体プレス技術を組み合わせて採用するなどが評価されている。
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