ホンダは2023年10月6日、日本車でトップセラーの軽自動車スーパーハイトワゴンの新型「N-BOX」を予告通り発売した。
3代目となる新型N-BOXは、自分や家族だけでなく、より幅広いユーザー層に向け、使う人のさまざまな目的に応えることで乗るすべての人にとって幸せな時間を提供できる存在となることを目指して開発。グランド・コンセプトは「HAPPY Phythm BOX(ハッピー・リズム・ボックス)」が選ばれている。
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■ 標準モデルのデザイン
標準モデルのエクステリアは、シンプルな造形美を基本に、家電製品にも共通する丸穴デザインを採用することで身近さを表現。愛着の湧くイメージを目指したフロントグリルや、人間の瞳のような丸形ヘッドライトを使用し、シンプルと親しみやすさを表現。
窓ガラスを水平基調で連続させ、乗り物酔いをしづらくする工夫を新採用。また左側フロントピラーの内側に設置していたサイドアンダーミラーをドアミラーに移設し、フロントピラーをすっきりさせて左前方の視界を向上させ、同時に後退駐車時の安心感も向上させている。
標準モデルのインテリアは、グレージュを基調とした明るいカラーを採用し、ぬくもりのあるコルクのような質感のインパネトレーなどと合わせることで、自宅のリビングのような室内空間にしている。
■ カスタムのデザイン
カスタムは、立体感のある緻密な造形のフロントグリルや、フロント全幅いっぱいに広がる横一文字ライト、ホンダ初となるダイレクトプロジェクション式フルLEDヘッドライトを採用。
リヤはクリアレンズのフルLEDコンビランプとし、ロー&ワイドな見え方と空力性能を考慮した専用のエアロデザインを採用し、品格のある佇まいと性能の高さを表現している。
カスタムのインテリアは、ブラックを基調とし、高級感のある大理石の質感を再現したインパネトレーを採用。そして圧倒的な存在感を表現するパッケージ「コーディネートスタイル」を設定した。ダーククロームメッキ加飾のフロントグリルやリアライセンスガーニッシュ、ブラックアルミホイールなどを採用。ボディカラーには、モノトーンに加えルーフカラーをブラックにした2トーンも選択できる。
■ ファッションスタイルの登場
そしてN-BOXの世界観の幅を広げる「ファッションスタイル」を新たに設定。オフホワイトのドアミラーやアウタードアハンドル、ボディと同色のフルホイールキャップを採用するなど自分らしい個性を表現したいユーザーに応えるパッケージとなっている。
ステアリングホイールの内側で視認するインホイールメーターを採用し、ダッシュボードをフラット化することで開放的な視界を確保。運転者が車幅や車両の動きを把握しやすくしている。
■ パワートレイン
パワートレインは、吸気バルブの制御にVTEC(可変タイミング+リフト)を採用した自然吸気エンジンと、電動ウェイストゲートを搭載したターボエンジンの2種類を設定。細部まで制御を見直すことで上質で扱いやすい特性としている。
CVTは変速制御を見直し、これまで以上に雑味のない上質な走りを実現。またアイドリングストップ領域の拡大により、前向き駐車時に、停止(DまたはNレンジ)から駐車(Pレンジ)にシフトチェンジした場合、エンジンはかからず静かに駐車することができる。
■ コネクテッドとHonda SENSING
ユーザーがより快適なカーライフを楽しむために新世代コネクテッド技術を搭載した車載通信モジュール「Honda CONNECT(ホンダコネクト)」をホンダの軽自動車として初めて採用した。
コネクトサービスに対応したナビゲーションもオプション設定されている。
■ 安全装備
もちろん安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダセンシング)」を標準装備。フロント・ワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサーを用いたシステムを採用している。従来機能の他に、近距離衝突軽減ブレーキ、急アクセル抑制機能を新たに追加している。
Honda SENSINGの機能や各種情報を見やすく、分かりやすく表示する7インチTFT液晶メーターもホンダの軽自動車として初採用している。
さらにグレード別だが、軽自動車として初めてマルチビューカメラシステムを設定。見通しの悪い交差点への進入や狭い道ですれ違う場合、後退駐車時に、より安心して運転できるようになっている。
価格
■ 福祉車両
N-BOX、N-BOX カスタムをベースに、車いすのまま乗り降りできるスロープ仕様車を設定した。
速度調整・進路補正機能付き電動ウインチを全車に標準装備することで使用時に安心感を提供。また、スロープがフラットに収納できるため、N-BOXの広い室内荷室を普段使いや趣味に生かすこともできるのが特長だ。