2014年1月14日、ホンダの米国現地法人であるアメリカン・ホンダモーターが、アメリカ仕様の「フィット」とアキュアラ・ブランドの新型「TLXプロトタイプ」を初公開したと発表した。
2014年春に発売予定のアメリカ仕様のフィットは、春から稼働するメキシコの新四輪車工場での北米生産モデルとして初の生産車種となる。アメリカ仕様のフィットは、「EARTH DREAMS TECHNOLOGY(アース・ドリームス・テクノロジー)」を採用し、ハイパワーの1.5L直噴DOHC i-VTECエンジンと、軽量コンパクト化でワイドレンジ化を図った新開発のCVTを搭載し、クラストップレベルの燃費性能、力強い走りと爽快なドライビングフィールをアピールしている。この新型フィットを生産するメキシコの新四輪車工場の年間生産能力は20万台で、フィットのほかに、2014年後半にはグローバルコンパクトシリーズの小型SUV(ヴェゼル)も生産する予定としている。
アキュアラ・ブランドのTLXプロトタイプは、現在販売している「TL」、「TSX」に置き換わる新しいミドルサイズのラグジュアリーセダンで、しなやかで引き締まったアスリートを思わせるスポーティクーペ的なエクステリアとしている。またアキュラのアイコン、ジュエルアイ(Jewel Eye )LEDヘッドライトを採用し、宝石のように輝く特徴的なデザインと、高い視認性や広い照射範囲を両立。
パワートレインは、新開発の2.4L直噴DOHC i-VTEC直列4気筒エンジンと、「MDX」に搭載している3.5L直噴SOHC i-VTEC V型6気筒エンジンを搭載。トランスミッションは、2.4Lエンジンには新開発のトルクコンバーター付き8速DCTを、3.5Lエンジンには9速オートマチックトランスミッションを組み合わせ、高出力とワイドギヤ比による低燃費を両立。また、FFモデルは「RLX」に搭載しているプレシジョン・オールホイール・ステア(Precision All-Wheel Steer :4輪操舵)を採用し、優れた旋回性と安定性を両立した。さらに、3.5Lには従来より25%軽量化した新世代の4輪駆動力自在制御システム(SH-AWD )を搭載したモデルを設定。
このほか、低速追従機能付きアダプティブクルーズコントロール(ACC)やレーンキープアシストシステム(LKAS)などのドライバー支援システムに加え、次世代アキュラリンクなど、今後のアキュアラを象徴する先進技術を搭載している。この新型TLXはオハイオ州で生産し、2014年半ばにアメリカでの発売を予定しているという。
このほか、2014年のSCCAワールドチャレンジ選手権に参戦予定の「TLX GTレースカー」も展示している。