ホンダ 新型「シビック タイプR」販売スタート

ホンダは2022年9月1日、すでに先行公開を行なってきた新型「シビック タイプR」を9月2日から正式発売すると発表した。

新型シビック タイプRは、これまで通りピュア・スポーツカーとして熟成し、スポーツモデルの本質的価値である速さと官能に響くドライビングプレジャーを両立させた究極モデルとされている。

当然ながらこのモデルは、現行のシビック ハッチバックをベースとしながら、搭載するコンポーネンツは先代モデルから多くを継承し、熟成させたモデルだ。先代モデルと大きく異なっているのは、先代モデルの生産工場がイギリスのスゥインドン工場で、つまりは逆輸入モデルであったが、今回のモデルの生産は寄居工場に移管され、専用のサブラインで組み立てが行なわれことになったのだ。

新型シビック タイプRのエクステリアは、ロー&ワイドを強調し、全幅は1890mmまで拡幅されている。標準のシビックと比べ+90mm、先代のタイプRより15mmワイドだ。エクステリアはデザインというよりサーキット走行での機能を重視し、冷却性能向上のためグリル開口部を拡大させ、サイドシル・ガーニッシュやリヤスポイラーなどで空力性能を追求。

リヤフェンダーはボディと一体化したしたことで、迫力のあるワイド感を実現している。また、先代までの過剰なほどの凹凸感や装飾感は抑制され、より滑らかなフォルムに仕上がっている。

インテリアは、赤と黒を用いたハイコントラストな内装で、スポーツ性を表現している。赤いシートカラーとフロアカーペットを採用し特別感を演出。また、サーキットでの限界走行時においても運転に集中できるように、直感認知性を向上させたシンプルな視界を追求し、反射を抑えた偏光ガンメタリック塗装を採用するなど、ブラック基調のインストルメントパネルとなっている。

パワートレインは、先代モデルの2.0Lの4気筒VTEC(K20C型)エンジンの骨格をベースに、ターボチャージャーの改良などにより、最高出力330ps、最大トルク420Nmへと向上させている。同時にエンジンECUの駆動力制御マップなどのアップグレード、軽量フライホイールの採用などによりエンジン・レスポンスを向上させている。

そして冷却性能向上のためにフロントグリル開口面積を大きくし、ラジエーターの有効開口面積を48%拡大するなど全開走行のために対応。さらに、グリル開口部から取り込んだフレッシュエアを、コアサイズとファン能力を向上させたラジエーターに効率良く通し、ボンネットに設けたフードベントから排出するエアフロ―レイアウトとすることで、排熱と空力性能を向上している。

トランスミッションはMTならではの究極のシフトフィールを目指し新設計のシフトレバー構造を採用。レバーの高剛性化と横方向のレバーのガタつき要素を排除し、ダイレクト感と節度感を向上。トランスミッション内部のシフトリンク機構の最適化や、シフトゲートのストレート部分を延長することで、5速から4速といった斜めシフト時のスムーズ感も向上させている。

エンジン・サウンドは、エンジン回転上昇時の中周波音を増強し迫力ある排気原音に進化させ、排気の主流が通過するサイレンサーの中央配管にはアクティブ・エキゾーストバルブ機構を新たに採用。エンジン回転数に応じて最適なバルブ開度とすることで、車外騒音法規を満たしながら、迫力ある排気サウンドの両立を実現。さらに電子制御スピーカーにより気持ちよいサウンドを作り出している。

シャシーでは旋回性能を高め車両パフォーマンスをより向上させるため、ミシュランと専用チューニングタイヤを共同開発し、タイヤ幅を265mmまで拡げるとともに、デュアル・トレッドコンパウンドを組み合わせることで、ウエット性能や耐摩耗性能を維持したまま、高いドライグリップ性能を実現している。

またタイヤの大幅なグリップ力向上に合わせホイールは、通常に対してインナーとアウターのリム形状を反転させた「リバースリム構造」を採用。強い横Gを受けてもホイールイン側の歪みを低減し、旋回Gや加減速時にタイヤ内側の接地圧を安定させている。

サスペンションは標準シビックをベースに、リンク類の支持剛性を向上。また4輪独立電子制御ダンパーのアダプティブ・ダンパー・システムの制御は、車体の動きとタイヤ4輪の接地性を連携してコントロールするロール・ピッチ制御に、バネ下加速度を加えた制御を行なうことで、荒れた路面でも一体感、ダイレクト感のあるハンドリングを実現している。

装備では、タイプR専用データロガーであるHonda Logを車載ナビにアプリとして搭載。自分自身の運転操作によるクルマの機械的な運動情報などをリアルタイムに知ることができる。

またパフォーマンスモニター機能も備え、エンジンの水温・油温など車両自体の情報、ステアリング舵角やブレーキ圧、アクセル開度、ヨーレートなど運転操作やそれにともなう車両の状態に関する情報を表示。さらに前後左右のGや、3Dモーション、タイヤの摩擦円をリアルタイムに算出して表示するなど、レース用ロガーのような機能を持つ。

また最新のを安全運転支援システムをフル装備しており、日常での運転での安心感を高めている。

価格

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