ホンダの米国現地法人であるアメリカン・ホンダモーターは、現地時間2017年7月14日に北米で2017年秋に発売を予定している新型「アコード」を発表した。
北米で10代目となる新型アコードは、デザイン・パッケージング・走行性能を大幅に刷新。最新のコネクティビティーと安全運転支援技術を搭載した、新世代のミッドサイズセダンを目指して開発された。
エクステリアでまず最初に目につくのは、従来モデルよりも約0.4インチ幅広く、約0.6インチ低くなったワイド&ローのプロポーション。さらに短縮されたフロントオーバーハングや、長く低いボンネットを採用することで、スポーティーかつプレミアム感あふれるデザインを実現しているのが特徴だ。
インテリアに目を向けると、ホイールベースの延長により2インチ拡大された後席足元スペースは、クラス最大級の広さ。また従来モデルよりも20%スリム化したフロントピラーと、低いボンネットによる開放感あふれる前方視界が、ミッドサイズクラスを超えた居心地の良さを提供してくれる。
装備類もクラスの枠を超えた充実ぶりを見せる。まず全グレードのインパネには、7インチTFT液晶メーターを採用。上級グレードには6インチのヘッドアップディスプレイと、ワイヤレス携帯端末充電器、NFC(近距離無線通信規格)、車内4G LTE Wi-Fiといった先進のコネクティビティー技術も搭載する。
パワートレインは全部で3種類。1.5Lと2.0Lの2種類の直列4気筒DOHC直噴ターボエンジンと、第三世代となるハイブリッドシステム「スポーツ ハイブリッド i-MMD」が用意される。
1.5L直噴ターボエンジンは最高出力が192hpで、AT仕様はCVTが採用される。従来モデルの2.4L自然吸気エンジンに比べ出力を向上しながら、燃費性能の向上も実現している。
2.0L直噴ターボエンジンには、独自に開発した10速オートマチックトランスミッションを組み合わせている。高い静粛性と燃費性能、それにV6 3.5L エンジンを凌駕するトルクをも備えた、次世代のパワートレインとなっている。
1.5L、2.0Lとも、スポーツグレードには6速マニュアルトランスミッションが用意される。
ハイブリッドシステムは、インテリジェント・パワー・ユニット(IPU)がよりコンパクトになったのが大きな改善点となっている。IPUは後席フロア下に搭載されるため、小型化はガソリン車と変わらないトランクスペース確保を実現すると同時に、6:4の後席分割可倒も可能にした。
新型アコードには、安全運転支援システムの「ホンダ センシング」が全グレードに標準装備される。渋滞追従機能付きアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)や車線維持支援システム(LKAS)、標識認識機能などを含む、先進の予防安全技術が、全てのユーザーに提供されるわけだ。
ボディ/シャシーについては、次世代ACE(アドバンスド・コンパティビリティー・エンジニアリング)ボディーが採用される。超高張力鋼板や高機能接着剤の適用拡大等も行なわれ、より高い静粛性、ボディー剛性、軽量化を実現した。
またステアリングまわりでは、可変ギアレシオ付きデュアルピニオンEPSを新たに採用。応答性能・ライントレース性能を向上させたことで、高バランスのステアフィールを実現しているのも注目点だ。またアコードで初採用のアダプティブダンパーシステムにより、1ランク上の乗り心地と安定感あるハンドリングを両立している。
2.0L直噴ターボエンジン搭載車には、「Sport」と「Normal」のモードを持つTwo-Mode Driving Systemも採用される。Sportモードではダンパー、ステアリング、AT、スロットルなどを制御し、よりスポーティーで軽快なドライビングを提供。また上級グレード/スポーツグレードには、スポーティーな外観としなやかな乗り心地を両立する19インチタイヤが採用される。
北米向け新型アコードは、ハイブリッドを含め、全て米国・オハイオ州メアリズビル工場で生産される。