2023年9月21日ホンダ・アコードのフルモデルチェンジが登場した。正式発表・発売は2024年春となっている。
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先代のアコード国内導入は2020年2月で、前年の2019年東京モーターショーでジャパンプレミアを行なっていた。もともとは2017年10月に2018年型としてアメリカでデビューし、2018年に中国、2019年にタイ、インドネシア、オーストラリアで発売されており、11代目アコードは2024年春にデビューするので7年ぶりということになる。
今回は正式発表前に事前説明会が報道向けに開催され、主にインフォテイメントやデザインについて説明があった。気になるボディサイズや価格、パワートレインの詳細についてはもう少し待つことになる。
ただし、Dセグメントサイズのセダンであり、10代目と比較して、ホイールベースと全高に変更はなく、全長とリヤのトレッドが広がっているということだ。またe:HEVが新世代の2モーターハイブリッドにCVTの組み合わせでエンジンは2.0Lのガソリン仕様であることまでは公表されている。そしてアコードがホンダブランドを牽引するモデルに位置付けられていることから、ホンダのフラッグシップモデルということになる。
さて、ターゲットユーザーは40代から60代の男性で高収入、子育てからは卒業している人をイメージし、キーワードに「アーバンダンディ」というワードを使っている。その意味は格・艶・整・冴・進化で表現できるアーバンダンディとし、より高みへという意味を込めている。
そうした大人な男性ユーザーが求めている性能には、移動体験の充実を掲げ、先代ではやや物足りないと言われていたナビ機能やコネクト、そして安全機能について進化させることが11代目の使命でもあるとしている。
「OK Google」が車内で使える
そのナビ機能ではグーグルがビルトインされたのがトピックだ。「OK Google」が車内で使え、自身のグーグルアカウントでログインすることが可能になる。マップ機能もGoogleマップが利用でき、GoogleアシスタントやGoogle playも利用できる。
自宅で目的地検索をスマホやPCで行なった結果が車両でも表示されるので、検索の2度手間からは解放される。またAppleCar PlayやAndroid Autoも繋ぐこともできるので、スマホのアプリを車内のインフォテイメントで使うことができるのだ。
また車両自体のインフォテイメントや温度調整、アンビエントライトなどの快適装備などがCAN通信で繋ぐことができており、それぞれを独立して操作することなく、好みの個人設定を記憶させることもできるようになった。それらの操作系は新開発の「エクスペリエンスセレクションダイヤル」によって一括操作できるようになった。
このエクスペリエンスセレクションダイヤルは、例えばコンソールにあるダイヤル式セレクターをインパネに移し、そして連携操作できる領域が拡大されたものという理解が簡単だ。これまでは温度調整と室内アンビエントライトは連動していないが、温度を下げるとブルーになり、温度を上げるとオレンジになるといったことで、これはそれぞれのサプライヤーが異なることから、独立して信号が発信されていたわけだ。それをCAN通信システムを使って繋ぐことで、機能を連動させることができるようになったというのが、今回のアコードのトピックのひとつなのだ。
ホンダセンシング360を搭載
そしてホンダセンシング360(サンロクマル)の搭載もトピックになる。ホンダの安全思想については下記の記事でお伝えしているので、参考にして欲しい。
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ホンダセンシング360は安全装備、運転支援機能の総称で、今回フロントカメラの水平画角を従来の90度から100度までワイドにし、リヤのコーナーレーダーを後側方25mを90mに大幅にサポートシーンの拡大をしている。そして新機能として前方交差車両警報、車線変更時衝突抑制機能、車線変更支援機能が追加され、アコード初搭載機能には、トラフィックジャムアシスト、アダプティブドライビングビーム、パーキングパイロットが初搭載された。
インテリアデザインでは、これらの新機能を使いやすく見やすくするためにディスプレイサイズの拡大が行われている。ヘッドアップディスプレイは従来の2倍サイズになり、ディスプレイオーディオは12.3インチに。そしてメーターパネルはTFT10.25インチサイズになった。
セダン市場がシュリンクしている中、ビジネスエリートにはSUVはまだ選択しにくいという側面があるのかもしれない。王道のセダンは中国、欧州では一定数は確保されており、不動のポジションはある。国内ではSUVだらけになっているだけに、待ち望んでいたアーバンダンディには刺さる一台になりそうだ。