ホンダは2017年8月30日、2017年7月度の四輪車の生産・販売・輸出実績を発表した。
■生産
7月の国内生産は62,596台で、前年比は94.0%。4カ月ぶりに減少に転じる形となった。しかし前月まで3カ月連続で増加していたこともあって、1〜7月累計として見ると464,280台で前年比は101.2%。モデルサイクル等に起因するゆらぎと見ていいかもしれない。
片や海外生産の方へと目をやると、前年比109.4%にあたる334,542台。これは7月単月として過去最高の生産台数だ。
その内訳としては、まず中国が132,537台で前年比118.5%。それに引っ張られるようにアジアが195,853台で前年比同じく118.5%。いずれも2年以上連続となる前年比増加が続いている。それにより、米国を中心とした北米の生産実績の減少をものともせず、海外生産全体が増加したという次第だ。
また世界生産の括りで見ても、397,138台は前年比106.6%で、3カ月連続の増加となった。
以上の中国生産、アジア生産、世界生産も、海外生産と同じく7月単月としては過去最高の販売台数となっている。
1〜7月累計では、北米が前年比で100%を割り込んでいるものの、他の地域では軒並み100%オーバー。世界生産は2,984,012台で前年比104.5%となった。
■国内販売
国内販売の総合計は55,361台だった。これは前年比で103.3%となり、3カ月ぶりの増加となっている。1〜7月の累計でも431,980台は前年比101.9%だ。
このうち登録車は32,394台。前年比は102.2%で、このところ減少傾向だった数字が、3カ月ぶりに増加に転じた。1〜7月累計も232,448台で、前年比は100.9%。ギリギリとはいえ増加側の結果を残している。
登録車の販売台数を車種毎に見ると、登録車名別4位のフィットが11,908台を占め、さらに同8位のフリードが7,396台で次に続いている。
届出車は総台数こそ22,967台と登録車より少ないが、前年比は105.0%で3か月連続で増加。相変わらずN-BOXの販売は好調で、届出車名別1位をキープする14,504台を販売した。
■日本からの輸出
日本からの輸出に関しては、やはり全般的に縮小傾向にある。北米が1,943台で前年比21.6%というのは極端なデータだが、欧州も2,695台で前年比60.1%、アジアも1,148台で80.0%と軒並み減少している。
そのため総合計も6,529台で41.4%。1〜7月累計も46,081台で55.4%と、ほぼ半減状態だ。関税の問題や輸送コスト対策などから、日本で生産して海外へ輸出するというやり方は、メーカーを問わず今後さらに縮小していくことになるのだろう。