ホンダは2017年5月30日、2017年4月度の四輪車の生産・販売・輸出実績を発表した。
■生産
国内生産の4月実績は63,527台。前年比は123.2%で、3カ月ぶりに増加となった。これにより2月、3月で前年より落ち込んでいた1月からの累計が、100.8%という増加傾向へと回復している。
海外生産は全体で見ると333,222台で、前年比は9カ月ぶりに減少となった94.6%。これはやはりこのところ連続で減少している、米国を含む北米での生産台数減少が影響する形となった。
しかしアジアに目を向けてみると、中国での生産が112,364台で前年比119.3%、アジア全体でも168,743台で前年比105.3%という数字。いずれも2年以上連続して増加を続けているだけでなく、台数自体も4月単月としては過去最高となっている。
アジア以外でも欧州が12,256台で前年比124.2%、その他が13,753台で前年比112.2%と軒並み増加傾向。台数規模の大きな北米の落ち込み分を、他の地域でカバーした形となり、世界生産は9カ月ぶりに減少しているとはいえ、ほぼ前年並みの98.3%となった。
■国内販売
このところ国内販売では登録車が増え届出車が減少する傾向となっているが、4月実績でも登録車は27,448台で前年比114.3%と2カ月連続増。登録車名別4位の「フリード」が9,111台、同7位の「フィット」が6,398台で頑張っている状況だ。
届出車は21,070台で前年比98.9%と3カ月連続で減りはしたが、それでも水準的にはほぼ前年並み。相変わらず「N-BOX」が12,265台を販売し登録車名別1位を堅守している他、「N-WGN」も5,016台で同8位と上位をキープしている。
■日本からの輸出
日本からの輸出台数については、2017年に入ってからは減少を続けている。もちろんその大きな理由としては、生産が海外へと移行したことが挙げられるわけだが、米国に関しては輸出の前年比が約30%と大きく減少しているうえに生産台数も減っているので、市場構造そのものが変化してきている点も無視できないだろう。
北米以外は欧州が2,190台で前年比78.1%、アジアが696台で同81.1%、その他が893台で同60.7%。こちらは順調に現地生産化が進んでいる結果といえそうだ。