ホンダのジェット機製造会社「ホンダ エアクラフト カンパニー(ノースカロライナ州グリーンズボロ市)」は2025年2月20日、新型小型ビジネスジェット機「ホンダジェット Echelon(エシュロン)」の型式認定用テスト機の製造を開始したと発表した。
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ホンダジェット エシュロンは、世界で初めてノンストップでのアメリカ大陸横断を可能とするビジネス向けライトジェット機で、2026年の初飛行を目指して開発が進められている。
今回、製造に着手した型式認定用のテスト機は、クルマでいえば量産向けのプロトタイプに相当する。
エシュロンは、従来のホンダジェット エリートより機体サイズが拡大され、8人乗りから最大11人乗り(乗客は9~10名)とし、航続距離はロサンゼルス~ニューヨークもカバーできる2625ノーティカルマイル(約4862km)、巡航速度は450ノット大気速度(834km/h)、最大運用高度4万7000フィート(1万4000m)を目指している。
2月からノースカロライナ州グリーンズボロ市内の生産工場で、エシュロンの型式認定用テスト機の最初の製造工程である主翼の組み立てを開始している。
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また、今後のエシュロンの型式認定用テスト機の製造と将来の量産開始を見据え、生産工場内にエシュロン専用の生産ライン開設を進め、すでに主要設備の搬入を完了している。
さらに、2025年1月には、システム統合検証施設(Advanced Systems Integrated Test Facility)内のフライトシミュレーターによる初飛行を行ない、飛行制御システムなど、主要な航空機システムの検証を開始している。
今後は、型式認定用テスト機の初飛行および型式証明取得に向けた取り組みを加速していくとしている。