ホンダ 韓国の鉄鋼メーカー「ポスコ」とカーボンニュートラル実現に向け協業へ

ホンダと韓国の鉄鋼メーカー「ポスコ」は2023年4月11日、カーボンニュートラルの実現に向けた包括的パートナーシップの検討を開始したと発表した。

両社は、カーボンニュートラルに向けた取り組みを加速するためには、環境対応技術や電動化技術といった互いの強みを持ち合い、将来的な協業を見据えた検討が必要と考え、今回の合意に至った。

今回の合意に基づく両社の取り組みの検討範囲は次のようになっている。

・車体鋼板領域:車体の軽量化に寄与する超高張力鋼板や、製造工程での温室効果ガス発生を抑制した自動車鋼板などに関する採用。

・電磁鋼板領域:電動アクスルの駆動モーターに必要な無方向性電磁鋼板の量産適用。

・バッテリー領域:将来電池用素材に関する技術交流、正極・負極などの主要材料の調達協力。

・リサイクル領域:低炭素社会実現に向けたリサイクル材適用拡大、バッテリー再生材を活用したクローズドループリサイクルの構築。

ポスコのプラント

クルマは駆動システムのカーボンニュートラル=電動化だけではなく、ボディを構成する多くの部品のカーボンニュートラル化も求められている。特に乗用車で多く使用される鋼板のカーボンニュートラル化も同じような課題だ。もちろん化石燃料を大量に使用してきた鉄鋼メーカーもいかに化石燃料をカーボンニュートラル燃料に変換していくかも大きな課題になっている。

今回の協業は鉄鋼を作る側と鉄鋼を購入し使う側が協力してカーボンニュートラル化を効率的に推進するためのものだ。またポスコは鉄鋼以外でバッテリーの原材料となるリチウムの確保と高純度リチウムの生産に進出しており、こうした両面を考えホンダは日本の鉄鋼メーカーよりまず韓国のポスコを選んだということになる。

ポスコ 公式サイト

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