ホンダ 「ITS世界会議ロサンゼルス2022」に出展 ホンダセンシング360などを紹介

ホンダは2022年9月12日、アメリカのロサンゼルスで開催される「第28回ITS世界会議ロサンゼルス2022」(9月18日〜22日)に出展すると発表した。

ITS世界会議は、交通諸問題の解決に向けたITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)の研究開発・実用化について活動成果を発表、議論する国際会議で、ホンダはここで交通事故死者ゼロに向けた取り組みに加え、カーボンニュートラルに向けた取り組みも併せて紹介する。

主な展示内容は、まず「2030年 交通事故死者半減に向けた取り組み」として「ホンダ・センシング360」を紹介する。360度全方位センシングにより車両周辺の死角をカバーし、他の車両や歩行者との衝突回避、運転にともなうドライバーの負荷の軽減をサポートするシステムだ。開発においては自動運転レベル3技術の研究開発で培われた知見やノウハウも活用している。

2番目は、「ホンダ ドライブデータサービス」だ。車両の走行/挙動データ・位置情報を活用し、ブレーキ多発地点など交通環境を分析・評価。事故発生に繋がる危険箇所を特定し、交通インフラの改善に繋げることで交通事故のリスク低減を目指すデータサービスだ。

3番目は「ロードハザードコンディションモニタリングシステム」である。ADAS用カメラで検出された路面の陥没や道路工事など走路上の危険な状態を、2輪車を含む周辺車両に情報を共有。該当箇所を通過する前に注意喚起することで、交通社会全体の安全性向上を目指すシステムだ。

また「2050年 交通事故死者ゼロに向けた将来技術研究」というテーマでの展示も行なわれる。そのひとつが「人を理解する技術」だ。運転中の脳活動とリスク行動の因果関係を解析し、真のエラー要因を明らかにすることで、事故を引き起こすヒューマンエラーゼロを目指す原点となる。

2番目は「運転能力拡張HMI(ヒューマンマシンインターフェース)」で、それぞれのドライバーの状態と交通シーンに応じた適切な運転支援を提供することで、運転時のヒューマンエラーの発生を抑制し、一人ひとりに合わせた安心を提供することになる。

3番目は「歩行者飛び出し抑制システム」で、クルマと歩行者が協調し、危険を歩行者に伝えることで、歩行者自らが飛び出すことを抑制するシステム。また、駐車車両などによる見通しの悪いエリアに潜む歩行者の存在を周辺車両に通知することもできる。

4番目は「安全・安心ネットワーク技術」で、通信技術の活用により、それぞれの交通参加者の状態と交通シーンに応じた適切な情報を提供することで、誰もがぶつからない交通社会の実現を目指すシステムを想定している。

カーボンニュートラル実現に向けた取り組みは以下のような内容となっている。「ホンダ モバイルパワーパックe」は、さまざまな製品間で共用可能な着脱式の電池パックと、その特徴を生かした電動製品群によって、再生可能エネルギーの活用を拡大し、カーボンニュートラルの実現を目指すひとつのシステムだ。

「ホンダ フューエルセルシステム」は、ゼネラルモーターズ(GM)との共同開発により安価、長寿命を実現した新FCシステムだ。システムを連結し出力向上を図ることで、モビリティや発電機など種々の用途への適用を実現し、水素のエネルギーの活用拡大を目指すシステムと位置付けられている。

第28回ITS世界会議ロサンゼルス2022:https://www.itsamericaevents.com/world-congress/en-us.html

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