ホンダの中国における4輪車生産販売合弁会社の広汽本田汽車有限公司は、今後投入を拡大する電気自動車(BEV)の生産体制構築に向け、BEV新工場の建設を開始したと発表した。この工場が完成すれば、日本の自動車メーカーとしては最大級のBEV製造工場であり、最新鋭の工場となる。
ホンダは中国で、2027年までにEV「e:N(イーエヌ)」シリーズを10車種発売することを予定している。新工場は、今後広汽ホンダが展開する幅広いBEVラインアップを支える象徴的な生産拠点となるだけでなく、同じく2024年に稼働開始を計画する東風ホンダ汽車有限公司(東風ホンダ)のBEV新工場とともに、ホンダの中国におけるBEV生産の基幹拠点となる。
このBEV専用となる新工場は、2024年の稼働開始を目指して広東省広州市の広州経済技術開発区内に建設され、敷地面積は40万m2、生産能力は12万台/年を予定している。新工場への投資額は34.9億元を計画しており、太陽光発電を始めとした再生可能エネルギーの活用など、サステナブルな取り組みを積極的に進めるほか、先進的な生産技術を数多く導入することで、高効率、スマート、低炭素なBEV工場を目指すとしている。
なお、2024年には、広汽ホンダ、東風ホンダそれぞれのEV新工場稼働開始により、中国におけるホンダの4輪生産能力は173万台/年となり、ホンダのグローバル市場の中でもダントツの巨大生産拠点であり最大の市場という位置付けとなる。