2014年2月7日、ホンダは2014年のモータースポーツ活動計画を発表した。
国内4輪レースではNSXコンセプトをベースにしたマシンを投入するスーパーGT、新エンジン供給のスーパーフォーミュラに引き続き参戦し、海外では世界ツーリングカー選手権(WTCC)参戦や、アメリカのインディカーシリーズへのエンジン供給などを行なうことになる。
なお昨年までスーパーGT、スーパーフォーミュラで活動していた伊沢拓也は、既報のとおり今季からGP2シリーズへ、フランス拠点のART GRAND PRIXから参戦する。
これはホンダが長年展開している人材育成プログラム「ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)」と、マクラーレン・レーシングの「ヤングドライバーディベロップメントプログラム」が協調。F1ドライバー輩出に向けた取り組みの強化を図ったことの一環でもある。F1グランプリへの登竜門とも呼ばれるGP2での、日本人ドライバーの活躍に注目が集まる。
その他、ホンダでは、エコでスポーツするをテーマにして2012年から開催されている「ホンダ・スポーツ&エコプログラム」を、今年もM-TECと共同で運営する。これはレース仕様のCR-Zで、「Eco」性能を最大限に引き出しながら、「操る・磨く・競う」楽しさを気軽に体感できるモーターレクリエーションプログラム。モータースポーツ入門者でも手軽に参加できる新たな料金プランも設定されている。
各カテゴリーの参戦体制及び概要は以下の通り。
■FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)
今シーズンからボディや空力パーツなどの自由度が高まり、タイヤ幅、径ともに拡大。エンジンパワーも増大したWTCC。フル参戦初年度にして、4度の優勝を飾った2013年シーズン同様に、ワークスチーム「カストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム」から、ガブリエーレ・タルクィーニとティアゴ・モンテイロが参戦する。マシンはシビックWTCC。このワークス以外のプライベート2チームにマシンを供給し、計3チーム4台体制での参戦だ。
◆インディカー・シリーズ
アメリカのトップフォーミュラ、インディカーシリーズは、ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)が、7チーム10台に、新型2.2L V6ツインターボエンジン「HI14TT」を供給する。なお2013年、日本人としてインディカーシリーズで初優勝を飾った佐藤琢磨は、昨年同様に「A.J.フォイト・レーシング」からエントリーとなる。
◆SUPER GTシリーズ/GT500
スーパーGT/GT500クラスは、今シーズンより導入される新レギュレーションに沿って、「NSXコンセプト」をベースとした「NSX CONCEPT-GT」を投入する。新開発の2.0L直列4気筒直噴ターボエンジン「HR-414E」をミッドシップレイアウトで搭載し、レーシングハイブリッドシステムと組み合わせる。2013年同様に5チーム5台体制で戦うことになる。
◆SUPER GTシリーズ/GT300
GT300クラスは、「チーム 無限」と「オートバックス・レーシング・チーム・アグリ」の2つのプライベートチームの参戦活動をサポート。チーム無限は、GT500クラスで活躍していたドライバーの道上龍を、エグゼクティブアドバイザーとして起用する。
◆全日本選手権スーパーフォーミュラ
新レギュレーションが導入されるスーパーフォーミュラへホンダは、新開発2.0L直列4気筒直噴ターボエンジン「HR-414E」を4チーム8台に供給する。