2013年10月23日、ホンダは11月20日~12月1日にわたり開催される「第43回東京モーターショー2013」に出展するコンセプトモデルを含む4輪車、2輪車、汎用製品など展示車の概要を発表した。
今回の展示ブースのコンセプトは「枠にはまるな。」で、常識や前例にとらわれないホンダならではの自由な発想による独創的なモビリティを提案する。注目の軽自動車2シーター・オープンスポーツモデル「S660 CONCEPT」、ジャパンプレミアとなる次世代のスーパースポーツモデル「NSX CONCEPT」、「人との調和」をテーマにしたパーソナルモビリティの新型「UNI-CUB」を出展する。
その他の4輪車では、11月に発売予定の軽乗用車「N」シリーズ第4弾、「N-WGN」、10月末に発売される新型「オデッセイ」、グローバルコンパクトシリーズ第2弾として今年1月にデトロイトで開催された「北米国際自動車ショー」で公開された「URBAN SUV CONCEPT」の市販モデル版で、今年12月に発表予定の量産モデルが展示される。また、「楽しさ」と「低燃費」を両立させた新世代パワートレーン技術「EARTH DREAMS TECHNOLOGY(アース・ドリームス・テクノロジー)」を搭載し好評を得ている新型「アコード プラグイン ハイブリッド」や、「フィット」をはじめ、市販モデルが展示される。
■S660 CONCEPT
ダイナミックな先進のスタイリング、ドライバーの空間を徹底的に追求したスーパーコックピットインテリアなどを採り入れた次世代軽自動車オープンスポーツモデル。 コンセプトとしては2011年の東京モーターショーに出展された2座席EVコミューター「EV-STER」の発展型ともいえるが、今回は先進スポーツカーというコンセプトとされ、ホンダの4輪車の起源となるS360のDNAを継承したモデルといえる。もちろん、軽自動車スポーツカー「ビート」のコンセプトも融合されている。
今回展示されるコンセプトモデルは、前回の「EV-STER」とは異なり、量産車に近い状態で、軽自動車の規格に合わせたミッドシップ・2座席オープンスポーツカーだ。ルーフはソフトトップとするか、ハードトップにするかなどはまだ検討段階で決定されていないという。車名の通り、搭載されるエンジンは軽自動車用の660ccエンジンで、MTではなくペダルは2ペダルとされている。
エクステリアのデザインテーマは「エネージェティック・ビュレット」(エネルギーに満ちた弾丸形状)で、小さいけれど本物のスポーツカーを狙っているという。フロントマスクは「エキサイティングHデザイン」をベースにダイナミックさ、先進性を表現。ライト類は大量のLED照明を採用し、ウインカーはグリル中央部からドアミラーまでオレンジの光が連続的に流れるようなデザインとなっている。
ミッドシップレイアウトのために、リヤの両サイドにエアインテークが設けられ、リヤホイールの張り出しや踏ん張り感は特に強調されている。リヤエンドのマフラーはデュアル。リヤコンビライトもすべてLEDを採用している。ホイールはカーボン製であるなどコンセプトカー的な要素も盛り込まれている。
インテリアはドライバーのために特化したデザインの「スーパーコクピット・インテリア」がテーマで、タイトなフォーミュラカーのようなスポーティさと先進なマシンインターフェイス性を融合させ、特にドライバーのためのインターフェースを重視したデザインとなっている。
なお、一部のメディアでは「ビートが復活」などと表現されているが、実際にはこのコンセプトモデル自体も何度か存亡の狭間にたたされた経緯があり、市販化のプロジェクトとしての正式承認はまだこれからという段階だ。
■NSX CONCEPT
軽量な複合ボディに次世代の直噴V型6気筒エンジンをミッドシップレイアウトで配置し、走りと燃費性能を両立した3モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID SH-AWDR(Super Handling – All Wheel Drive)」を搭載したスーパースポーツモデルで、すでにアメリカやヨーロッパのモーターショーでは何度も出展されたが、日本では初披露となる。
エクステリアデザインはロー&ワイドで力強くなめらかなスタイリングを実現し、インテリアデザインのコンセプトはヒューマン・サポート・コックピットとし、広い視認性やドライビングポジションを確保している。
内容的にはすでに先行開発は終了し、市販に向けての開発段階に入っており、今回はよりリアルな内容になっている。
■N-WGN
今回の東京モーターショーで正式発表となるN-WGNは、すでにホンダのホームページでティザーキャンペーンが開始され、概要が明らかにされている通り、Nシリーズのプラットフォームを採用した軽自動車トールワゴンだ。
ラインアップは標準モデルとカスタムで、いずれにもNAエンジン、ターボエンジンが搭載される。クラストップとなる室内幅、前後シート間隔とし、リヤシートは200mmの前後スライドが可能。デザインは本物感、安心感、存在感を重視した立派さを強調。カスタムのデザインは堂々とした押し出し感を主張し、デザインテストとしては従来のハイトワゴンというよりミニバン的なまとめとなっているのが特徴だ。
■ホンダ ロボット 新型UNI-CUB
人との調和を目指し、人の歩行のような全方位への自由自在な動きと、人の行き交う場所に適応するコンパクトなサイズを両立した新たなパーソナルモビリティ。新型「UNI-CUB」は、小型および軽量化を図り乗降性や安心感を向上させ、実用化に向けてより幅広い層の利用を目指しているという。
■出展一覧
(●は参考出品モデル、○は市販モデル、★はワールドプレミア、☆はジャパンプレミア)
【四輪車】
コンセプトモデル
●Honda S660 CONCEPT<★>
●NSX CONCEPT<☆>
●N-WGN<★> 市販モデル プレスデー当日に発表予定
●「URBAN SUV CONCEPT」の市販予定モデル<★> 今年12月の発表(予定)に先駆け市販予定車を展示
↑デトロイトで発表された「URBAN SUV CONCEPT」
市販モデル
○N BOX 今年12月に発表予定のマイナーチェンジモデルを先行展示
○N BOX +
○フィット
○アコード プラグイン ハイブリッド
○フリード
○N-ONE
○フィット シャトル
○CR-Z
○オデッセイ 10月末に発表予定
○ステップ ワゴン スパーダ
レース車
●RA271(1964年フォーミュラ・ワン世界選手権初出場車)
その他
●MC-β<★>
ホンダが提案する近距離移動用の超小型EV。今後自治体との社会実験を予定している。SMART MOBILITY CITY 2013会場で展示予定。
●スポーツ360
1962年に2輪メーカーであったホンダが初めて一般公開した4輪車。その後のスポーツカーS500、S600、S800のベースとなった。ホンダの4輪車の原点といえるモデルを今回復元し、展示。
■2輪車
市販予定モデル
●Dunk<★>
●CB1300 SUPER BOL D’OR<☆>
●CB400 SUPER BOL D’OR<☆>
●CB400 SUPER FOUR<☆>
●CBR250R
市販モデル
○CTX700
○CBR400R
○CTX700N
○400X
○GROM
カスタマイズコンセプトモデル
●Dunk・カスタマイズコンセプト<★>
●クロスカブ・カスタマイズコンセプト<☆>
レース車
●RC142(1959年マン島T.T.レース初出場車 125cc復元車)
●RC213V(2013年ロードレース世界選手権MotoGPクラス出場車)
●CRF450 RALLY(ダカールラリー2014・アルゼンチン・ボリビア・チリ出場車)
●CBR250R スポーツベース車(レース専用車)
その他
●スーパーカブC100(1959年製スーパーカブ50初代モデル)
■汎用製品
市販モデル
○小型耕うん機サ・ラ・ダCG FFV300
○大型除雪機HSL2511
○船外機BF250
その他
● 耕うん機F90 ホンダ初の空冷ディーゼルエンジンを搭載し、1966年に発売した本格的な重量級耕うん機
● 家庭用自動運転芝刈機 Miimo(ミーモ) 欧州専用開発モデル
■ホンダ ロボット
●新型UNI-CUB<★>
●ASIMO