
日野自動車が2025年10月30日(木)に開幕する「ジャパンモビリティショー2025」に向けて、展示する車両、コンセプト車両等について、先行情報を公開した。
出展テーマは「人、そして物の移動を支え、豊かが住みよい世界と未来に貢献する」とし、このテーマは日野自動車の企業理念に基づいている。移動の価値が変化している現代において、どのように変化し新たな価値を提供していくのか、ユーザーとともに考えていく姿勢でとりくみJMS2025では現在提供している車両、そして未来に向けての車両を展示する。
1:ポンチョドット

マルチパーパスモビリティの提案として、「ポンチョドット」を展示。ポンと乗ってちょっと行く、イメージのミニバスだ。車両の特徴は地域で活躍する車両で、これ1台でどんなシーンでも賢く使えるミニバスを想定している。
朝は子供達を学校へ送り届ける通学バスとして活用し、昼には高齢者の通院のサーポート、また日常の買い物のサポート、夕方には再び通学バスとして丸1日を通して、これ1台で賄える使い方だ。
特徴は低床で、車幅が狭く、背面ドアを装備している。乗降性がよく、狭い路地でも走行できる車幅で、そして車椅子をバックドアからの乗降を可能にしている。そしてレベル4を装備し自動での走行も想定したコンセプトミニバスだ。



2:HINO PROFIA Z FCV

プロフィアZ FCVは日野の大型トラック「プロフィア」の燃料電池車だ。FCスタックはトヨタ・MIRAIのFCスタックで発電をし、専用設計の水素タンク6本を搭載。後輪2軸の駆動でリチウムイオン電池に蓄電してモーター走行をする。
こちらは2025年10月24日に発売予定であり、現在も走行実証を継続している。貨物輸送車両が排出するCO2が全体の60%を占めており、このカテゴリーでCO2ゼロとすることは大きくカーボンニュートラル社会に貢献できるわけだ。
大型トラックには後続距離の長さと、短い充填時間が必要であり、現在43万kmの走行実証を継続している。プロフィアZ FCVの航続距離は650kmで、水素充填は15分から30分程度になっている。販売は経産省が規定した重点地域で販売を開始する。東北、関東、中京、関西、九州エリアで、茨城県古河にある日野の工場でディーゼルトラックとの混流生産で生産されていく。
そしてコンセプトモデルとして、L4 Conseptを展示する。おなじ大型トラックでレベル4を装備。カメラとミリはレーダー、LiDARを装備し、周囲の車両には自動運転走行中であることがわかるライトを点灯させて走行する。
3:HINO SELEGA

日野セレガは大型観光バスだ。2005年に販売が開始され20年目の区切りとしてフロントフェイスをはじめ意匠変更を行なった。フロント周りはラウンディッシュ・デザインとし空力性能の向上を狙ったデザインになっている。リヤ周りはダイナミック・シャープエッジ・デザインとし、同じく空力性能の向上を狙っている。
また、大幅な安全性能、デバイスのアップデートが行なわれており、夜間の視野確保に貢献するLEDヘッドライトや標識認識機能、出会い頭の衝突警報、左折巻き込み警報、車線変更警報などが追加。また流体式リターダを搭載し、下り坂などでのブレーキ性能向上をしている。




4:HINO DUTRO Z EV

日野デュトロZ EVは2022年6月から発売されている小型トラック。すでに1600台以上が販売されており、事業者の集配等に利用されている。前輪駆動でバッテリーを車体中央に搭載し、低床構造の小型トラックだ。普通免許で運転ができ、ラスト1マイルに向けたCN社会に向けたBEVトラックだ。
JMS2025には、このデュトロ Z EVの利用者から出ている要望を反映した形のコンセプトカーを展示する予定で、このトラックは2026年夏に発売する予定になっている。
主な変更点はバッテリー容量の拡大とバックドアの開閉操作性の向上という実用的な改良が行なわれている。また、新しい使い方の提案も行ない、停止するだけで充電できる自動充電システムの搭載やトラックの荷台を改造したモバイルオフィス、移動式トイレなど、架装を変えることでさまざまなニーズに応えることができる提案を展示する。
この他車両以外の展示として、ダカール・レースに参戦した車両と、バス、トラックの運転席乗車体験会の実施、ダカール車のデモ走行、ノベルティをカプセルトイで販売などを行なう予定としている。



