ダイハツは2025年6月5日、軽自動車ハイトワゴンの「ムーヴ」をフルモデルチェンジし、7代目となった新型「ムーヴ」を発売した。

今回の新型は10年半ぶりのフルモデルチェンジとなる。開発コンセプトは「今の私にジャストフィット 毎日頼れる堅実スライドドアワゴン」とし、多用途な軽自動車としての魅力を全方位で向上させている。


ラインアップは、従来の標準モデルとカスタムという2本立てからカスタムを廃止し、よりシンプルな車種構成に変更している。カスタムの代替として、メーカーオプションと販売店オプションの組み合わせで、「ダンディスポーツ・スタイル」、「ノーブルシック・スタイル」を選択可能としている。


また、軽ハイトワゴンとして初となるスライドドアを新採用し、利便性を向上。現在、軽自動車の主流であるスーパーハイトワゴン(全高1700mm以上)では、室内の広さに加えてスライドドアの利便性が訴求点になっているが、ムーヴのようなハイトワゴンにもスライドドアを採用することで新たなアピールポイントとしている。




ハードウエアでは、ダイハツの新プラットフォーム「DNGA」を採用し、軽量でありながら剛性を高めるなど基本性能を向上させ、さらにムーヴ専用のシャシー・チューニングを行なうことで軽快な走行性能を実現している。

搭載エンジンは従来からの3気筒660ccのKF型を継承。ターボ仕様は64ps/100Nmを発生、自然吸気仕様は52ps/60Nmで従来型と変更はない。
トランスミッションはCVTで、ターボ(RS)のみはギヤ付きCVT(D-CVT)を採用。D-CVTは、標準のCVTより変速比幅が拡大され、同時に高速走行時はギヤによる駆動力伝達を行なうため、駆動伝達効率を高めることができる。またD-CVTは疑似的なギヤチェンジ感を体感できるステップシフトも採用している。
燃費は、従来モデルとの比較で約10%向上。WLTCモードで自然吸気エンジンは22.6km/L、ターボモデルは21.5km/Lとなっている。
ムーヴ専用のチューニングは、なめらかに加速できるスロットル特性、サスペンションのチューニング、そしてステアリング特性のチューニングにより、従来モデルより乗り心地と操縦安定性を向上。なお、RSグレードは15インチタイヤと専用の高性能ダンパーを採用し、より運動性能を高めた仕様となっている。また、RS、Gグレードには、電動パーキング・ブレーキを採用している。
新型ムーブの特長であるスライドドアは全グレードに標準装備される。RS、G、Xグレードはイージークローザー機能付きパワースライドドアを採用。RSは両側、G、Xは左側がパワースライドドアで、右側はオプションとなっている。

このパワースライドドアは、ドアが締まり切る前に運転席のスイッチを押すことでドアロックが事前予約でき、同じ運転席のスイッチを押すことでクルマに戻ったときの自動オープン予約も可能で、解錠操作をしなくても自動でドアを開けることができる。
パッケージング、シートアレンジは前後乗員間距離1055mmを確保。前席は着座ポイントを高めて視界を向上させ、後席スペースはゆとりある居住性を実現。荷物の積み下ろしをスムーズに行なえる開口部の広さなど、使い勝手を重視したパッケージを採用している。
リヤシート左右分割ロングスライドにより、豊富なシートアレンジはもちろん、荷物の大きさに応じて、荷室スペースのアレンジも可能だ。

安全装備では、ステレオカメラ式のスマートアシストを採用し、17種類の予防安全機能を備えている。またアダプティブクルーズコントロールは、RSには標準装備、Gグレーではオプション設定されている。
オプションのスマホ連携ディスプレイオーディオ、またはナビを選択するとコネクトサービス「ダイハツ・コネクト」も利用できる。

価格
