【フォエルクスワーゲン IAA】電動化時代の先駆けとなるe-ゴルフ、e-up!登場 フランクフルトモーターショー2013

プレス・カンファレンスでワールドプレミアされる「e-ゴルフ」

2013年9月10日、VWはフランクフルトモーターショーで、量産仕様のEV、e-ゴルフ、e-up!のワールドプレミアを行なった。e-ゴルフのキャッチフレーズは「これが本物の電気自動車だ」で、最大航続距離190kmを実現しているという。

壇上に登場したe-ゴルフとe-up! EV化を盛り込み済みの量産モデルをベースに電動化を実現

■e-ゴルフ、e-up!
VWはこの2台、up!とゴルフというヨーロッパの代表的なベストセラーカーを電動化することで電動化時代を切り開き、「2018年には電動化モビリティのリーダーになる」と宣言している。この2台は排出ガスゼロというだけではなく、日常の使用で高い実用性を備え、機能、装備も充実させた4ドアモデルとなっている。いずれも、外気/駆動発熱を利用するヒートポンプ式オートエアコン、パーキングヒーター&ベンチレーション、ラジオ・ナビゲーション、熱線入りウインドウ、アルミホイール、LEDデイタイムランニングライト、クルーズコントロールやドライバーアシストも装備。e-ゴルフはLEDヘッドライトも標準装備する。

EV性能では、e-up!の電費は11.7kWh/100kmとライバルを圧倒する高効率を誇る。up!より2クラス上のゴルフも12.7kWh/100kmと優れた効率を実現。2台ともバッテリーは床下配置とし、低重心の俊敏な運動性能とモーター駆動ならではの強力な発進トルクを備えている。なお、バッテリー、モーター、ギヤボックスなどEVコンポーネンツはすべてVW社の内製で、本気度が感じられる。

LEDヘッドライトを標準装備したe-ゴルフ。静粛性はプレミアムセダンに比肩する

e-ゴルフのモーターは115ps(85kW)で270Nmを発生。最高回転数は1万2000rpm。デフ一体型の1速ギヤボックスを装備している。0-100km/h加速は10.4秒、最高速はリミッターにより140km/hとされている。e-ゴルフは24.2kWh(電圧は323V、重量は318kg)で、使用する電圧は250~430V。そして最大190kmの航続距離を実現している。ドライブモードは、ノーマル、エコ、エコ+の3モード。回生ブレーキは4段階+回生ブレーキなしが設定されている。ブレーキは、油圧・回生協調ブレーキを採用している。

e-ゴルフは、静粛性の大幅な向上、空気抵抗の低減も行ない、特に静粛性はプレミアムセダンを上回るレベルだという。

18.7kWhのリチウムイオン電池を床下に装備するe-up! 最大航続距離は160km

e-up!のモーターは82ps(60kW)、210Nm。0-100km/h加速は12.4秒、最高速は130km/hとされている。またe-up!のバッテリー容量は18.7kWh(重量は230kg)、最大航続距離は160kmだ。なお動力性能は内燃エンジンを搭載したup!を上回っている。なおe-up!のバッテリーの電圧は374V。バッテリーは無冷却方式だという。なおドライブモード、協調ブレーキなどはe-ゴルフ同様となっている。

e-up!のコンポーネンツ・レイアウト。up!も開発時から電動化を前提にしたプラットフォームを採用していた

充電は、家庭用電源(ヨーロッパ標準の230V)の場合はゼロから満充電まで13時間。より大容量の家庭用充電装置(ウォールボックス)を使用すると8時間で充電が完了する。直流急速充電チャージャー(コンボ・チャージャー)を使用すると80%充電に要する時間は30分となる。

e-up!の発売はヨーロッパでは今秋(2013年)から開始される。またe-ゴルフの発売はヨーロッパにおいては2014年春、アジア、北米は2014年後半から2015年としている。なおVWは今秋から、ドイツ、スイス、オーストリアの水力発電所からのみの電力(ブルーパワー)を電気自動車に供給するシステムを稼動させることにしているという。またVWは2014年にバッテリーのみで50kmの走行ができるプラグインハイブリッド・ゴルフも市場導入するという。

■ゴルフR
新型ゴルフ・シリーズのフラッグシップとなるゴルフRは300psのTSIエンジンを搭載して登場した。駆動システムは第5世代のハルデックスカップリングを採用した4WDだ。そしてサスペンションは新たにチューニングされた20mmローダウン仕様で、専用フロントロアアームを備え、しかも乗り心地を改善しているという。新開発のプログレッシブ・ステアリング(可変ギヤ比)、レースモードが追加されたDCCなどを備える。

より高性能、プレミアム化された新型ゴルフR。DSG仕様の0-100km/h加速は4.9秒

ゴルフRの6速DSG仕様では0-100km/hは4.9秒、最高速度はリミッターにより250km/hに制限されている。その一方で燃費はスタート&ストップ仕様で6.9L/100km、CO2排出は159g/kmと従来型を18%も上回っている。

エンジンは直噴ターボ2.0LのEA888型で、シリンダーヘッドは新設計。出力は300ps/5500-6200rpm、380Nm/1800-5500rpmを発生する。なお燃料噴射はポート噴射と直噴を併用するシステムで、排気側可変リフトバルブ、排気ガス冷却システムなども新採用されている。

第5世代のハルデックスカップリングを使用した4WDシステムは低負荷走行ではFF、必要に応じてフィードフォワード制御により4WDに瞬時に切り替わるオンデマンド式だ。なお前輪が空転した時には後輪に100%の駆動トルクが分配される。また4WDに対応し4輪・電子制御デフロック、4輪XDS+(ブレーキ制御によるトルクベクタリング)も採用されている。

インテリアは「トップスポーツシート」と呼ばれるアルカンターラを部分的に使用した高級スポーツシートを採用。ダッシュボードはカーボン調仕上げとし、ライトブルーに光るメータパネルもゴルフR専用装備となっている。

■ゴルフ・スポーツバン
かつてのゴルフ・プラスのコンセプトをさらに発展させ、Cセグメントハッチバック+ミニバンの要素を融合させた多目的車(MPV)として、ゴルフ・スポーツバンが登場した。従来のゴルフ・プラスより広く、シートアレンジの自由度も向上している。また先進的なドライバーアシストも標準装備されている。

ゴルフよりホイールベースを延長し、よりMPVらしさを強調した「ゴルフス ポーツバン」

搭載されるエンジンは6種類で、ガソリンのTSIが4種類、直噴ターボが2種類だ。ボディは2685mmのホイールベース、全長4338mm、全幅1807mm、全高1580mmで、特にホイールベースがゴルフより延長されている。

なおこのゴルフ・スポーツバンは現時点ではヨーロッパ、ロシアでの販売とされている。

フォルクスワーゲン 関連情報
VW AG公式サイト

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