2015年6月9日、フォルクスワーゲン・ジャパンは、スポーツ・ハッチバックの3モデル、「ポロ GTI」、「ゴルフ GTI」、「ゴルフ R」に、6年振りとなるマニュアル・トランスミッションモデルを設定し、6月11日から受注を開始すると発表した。デリバリーはポロ GTI、ゴルフ GTIは9月、ゴルフ Rは10月を予定している。
フォルクスワーゲン・ジャパンは、これまでDSGをラインアップしてきたが、スポーツモデルにMTモデルの復活を希望するユーザーも少なくないことから、6年振りにMTモデルの復活を決定したという。新たに設定するMTモデルは、すべてフォルクスワーゲン製の3軸構造を持つ6速MTを採用している。
フォルクスワーゲンの6速ギヤボックスは、一般的な2軸式(インプットシャフト:1本、アウトプットシャフト:1本)という既成概念を打ち破り、アウトプットシャフトを2分割して3軸構造にするギヤボックスを量産化。3軸構造の6速MTは、2分割したアウトプットシャフトの1本に1速~4速ギヤを、もう1本に5速、6速ギヤ、リバースギアを組み込み、これにより、ギヤボックスの全長を短縮。さらにギヤボックスハウジングはマグネシウム製にして軽量化している。この3軸式MTが6速DSGのベースになっている。
■ポロ GTI
7速DSGモデルと異なり、MTならではの走りを最大限引き出せるよう、出力特性をチューニング。最高出力は192psとDSG車と同じだが、ピークパワーは7速DSGモデルよりも1100rpm低い4300rpmから6200rpmまでの幅広いレンジで得られる。最大トルクは、7速DSGより強力な320Nm(7DSG:250Nm)。
サスペンションはセッティングを自由に変更できる「Sport Select」シャシー付きスポーツパフォーマンスキットを標準装備。ショックアブソーバーのダンピング特性を「スポーツ」、「ノーマル」に切り替えできる。モード切り替えによりステアリング特性やエンジン音がよりスポーティになる。
■ゴルフ GTI
6速MTモデルに搭載するエンジンは、6速DSGモデルと共通の出力(220ps)と最大トルク(350Nm)だ。サスペンションも、DSGとMTモデルともに共通。電子制御サスペンションのアダプティブシャシーコントロール「DCC」はDSG、6速MTモデルともにオプション設定する。
Golf R Variantで初採用したブラインドスポットディテクション(後方死角 検知機能)と、リヤトラフィックアラート(後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能)を6速MTモデルでも標準装備としている。
■ゴルフ R
6速MTモデルに搭載するエンジンは、6速DSGモデルと共通の最高出力 (280ps)と最大トルク(380Nm)。DSGとMTモデルともに、「R」専用のスポーツサスペンション、電子制御サスペンションのアダプティブシャシーコントロール「DCC」を標準装備する。
ブラインドスポットディテクション(後方死角 検知機能)と、リヤトラフィックアラート(後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能)を6速MTモデルに標準装備。
また純正インフォテイメントシステム「D新色iscover Pro」、アダプティブクルーズコントロール「ACC」を標準装備。またMTモデルの浸食としてトルネードレッド、ライムストーングレーメタリックを新たに設定した。
■価格
ポロ GTI 6MT:327万5000円
ゴルフ GTI 6MT:389万円
ゴルフ R6MT :539万円