フォルクスワーゲンは2019年8月27日、長年にわたりCEO、監査役会会長を務めたフェルディナント・ピエヒ博士が8月25日に急逝したことに対し、哀悼の意を表した。
Drピエヒの功績
66万人の従業員を代表し、監査役会と取締役会は、同氏のご家族に心から哀悼の意を表し、フォルクスワーゲン、グループ内各ブランド、さらに自動車そのものの発展に対するピエヒ氏の偉大なる貢献に敬意を表した。
ピエヒのフォルクスワーゲン・グループにおけるキャリアは、1972年にアウディAGから始まり、1988年以降はアウディAGのCEOを務め、その後1993年にフォルクスワーゲンAGのCEO職に就任した。2002年、ピエヒはフォルクスワーゲンAGの監査役会会長に選出され、2015年にフォルクスワーゲン・グループを辞職するまで会長職にあった。
フォルクスワーゲンAGの監査役会会長 ハンス-ディーター ペッチ
「フェルディナント・ピエヒは、情熱的なマネージャーとして、独創的なエンジニアとして、そしてビジョンを持った経営者として自動車史を作ってきました。1960年代以降、彼は自動車の発展を決定的に形作り、業界全体、とりわけフォルクスワーゲンを躍進させ、グローバルモビリティグループに変革しました。当社および、その従業員は、ピエヒ博士に深く謝意を感じており、同氏の業績に最大限の敬意を表するものです。ご家族とご親戚の皆様にお悔やみを申し上げ、ピエヒ博士と彼の人生をかけた仕事を偉大な記憶として留めます」
フォルクスワーゲンAG ヘルベルト・ディースCEO:「フェルディナント・ピエヒは大胆で、経営者として常に一貫しており、そして天才的な技術者でした。若いエンジニアとしてポルシェ917などの伝説的な車両やル・マンでの勝利を通し、ポルシェをレースブランドとして定着させました。1972年以来、アウディをクワトロドライブやTDIエンジンなどの革新により技術的に発展させ、CEOとしてプレミアム・ブランドに育ててきました。フォルクスワーゲン・グループを率いるフェルディナント・ピエヒは、国際化を進め、ベントレー、ランボルギーニ、ブガッティをグループに統合し、グループ内の複数のボリュームブランドにおいて一貫したプラットフォーム戦略を展開し、国際競争力を強化しました。またSCANIAとMANをグループに統合し、世界的に競争力のある商用車サプライヤーの基盤も築きました。技術的には、ピエギ博士とその開発チームは実現可能な限界を何度も超えています。世界初の1リットルカー(1Lの燃料で100km走行可能)から1000psを発生するブガッティ・ヴェイロンまで。フェルディナント・ピエヒはなによりも自動車業界において細部にわたる品質と完璧さをもたらし、それをフォルクスワーゲンのDNAとして深く定着させました。私は、ピエヒ博士の業績に感謝するとともに、尊敬を抱いています」
フェルディナント・ピエヒを追悼し、ウォルフスブルグやドレスデン工場など、フォルクスワーゲンの多くの施設で半旗が掲げられている。