2018年2月23日、フォルクスワーゲングループは2017年の営業利益が前年比67億ユーロ増の138億ユーロとなったことを発表した。年間販売台数は1070万台、グループの売上高は前年比6.2%増の2307億ユーロで、2018年の販売台数予想はこれを上回るものになる、としている。
フォルクスワーゲングループの売上高の増加は、主に販売台数の増加とファイナンシャルサービス部門の堅調な業績によるものだが、為替レートがマイナスの影響を及ぼしている。2017年度のフォルクスワーゲングループの特別項目計上前営業利益は170億ユーロ(前年度:146 億ユーロ)、特別項目計上前営業利益率は7.4%(同6.7%)に上昇している。この増加は主に、販売台数、製品ミックス、マージン関連ならびに製品コストの改善によるもの。営業利益に含まれる特別損失は、2017年通年で32億ユーロ(同75億ユーロ)だった。この特別損失は、ディーゼル問題に起因して乗用車事業部門で発生したもので、とくに北米2.0Lおよび3.0L車両の買い戻しおよび改修プログラムに関わる高額な費用ならびに法的リスクの増加によるものとなっている。グループの特別項目計上後営業利益は138億ユーロで、営業利益率は6.0%(同3.3%)に上昇している。
なお中国の合弁事業による営業利益(47億ユーロ)が占める割合は、2017年度はわずかに減少している。中国の合弁事業は、持分法を適用して決算報告書に計上されているため、グループの売上高および営業利益には含まれていない。2017年におけるグループの税引前利益は139億ユーロに増加し、前年度の利益を66億ユーロ上回り、2017年の税引後利益は116億ユーロ(同54億ユーロ)となっている。
フォルクスワーゲンAG CEOマティアス・ミュラー氏
「今後の状況を見ると、業界全体がそうであるように、私たちは大きな課題と急激な変化に直面しています。好調な財務成績は、このような困難に対して力強い基盤を提供し、あらゆる側面で私たちに自信を与えてくれます。実際、私たちが策定した未来のための計画、が効果を上げ、具体的な成果となって現れています」