2017年2月22日、ボルボ・ジャパンは最上級モデルとなるフラッグシップ・セダンS90、プレミアム・エステートV90、プレミアム・クロスオーバーV90 クロスカントリーを発表し、同日から発売を開始した。
2016年1月に発売したXC90に続くこの3車種の発売により、ボルボのトップレンジの90シリーズのラインアップが完成した。もちろんこの90シリーズは新世代プラットフォーム「SPA」、新2.0L・4気筒エンジンシリーズのDrive-Eを搭載している点は共通している。
これらの車種は、従来のラインアップであるS80、V70、XC70の後継モデルとなるが、ポジショニング的にはより高められ、Eセグメントのど真ん中に位置する。
またこれら90シリーズは、トーマス・インゲンラート(デザイン担当副社長)が率いるデザインチームが手掛けた新デザインを採用し、北欧神話に登場するトール神(雷神)が持つハンマーをモチーフにしたT字型のLEDヘッドライトが特徴だ。
新型S90、V90については既報で、ここではV90クロスカントリーについて解説する。V90クロスカントリーは、ステーションワゴンのV90をベースにしたクロスオーバーカーで、クロスカントリー・シリーズ共通の大径タイヤ、樹脂製フェンダーエクステンション、前後・左右のスキッドプレート風のデザインの採用が特徴だ。クロスオーバーらしい力強いエクステリアと、ラグジュアリーなインテリアがV90クロスカントリーのアピールポイントとなっている。
V90クロスカントリーのグレード展開は「T5モメンタム」、「T5サマム」、「T6モメンタム」、「T6サマム」の4種類で、「T6モメンタム」、「T6サマム」は2017年9月ころのデリバリーが予定されている。クロスカントリーは全グレードが電子制御AWDだ。グレード名ではモメンタムがエントリーグレードで、サマムがフル装備モデル。
V90クロスカントリーは、グレードにより235/55R18、235/50R19、245/45R20と3種類が設定されているが、S90/V90より大径タイヤで、さらに専用サスペンション、スペーサーを使用することでV90より55mm車高を高め、最低地上高はクロスオーバーにふさわしく210mmを確保している。一方で全高は1545mmとすることで、都市部での立体駐車場にも適合している。
装備やエンジンスペックなどはS90、V90と共通。このV90クロスカントリーは、90シリーズの中で販売台数が最も伸びるモデルと予想されている。