ボルボ 電気駆動メーカー「ポールスター」の第1弾、「ポールスター1」がベールを脱いだ!

2017年10月19日、ボルボ・カー・グループの電気駆動専門のパフォーマンス・ブランドと位置付けられたポールスターは、独立したパフォーマンスカー・ブランドとしての構想を発表し、同時にポールスター・ブランドの第1弾として最高出力600psの「ポールスター1」を公表した。

ボルボ ポールスター1 トーマス・インゲンラートCEO
トーマス・インゲンラートCEOとポールスター1

ポールスター・ブランドはボルボ本体から独立した存在とし、今後発売する電動化モデルの展開と中国における新専用工場(ポールスター・プロダクション・センター)の建設、そして新たな業界基準を打ち立てる顧客重視の販売手法についての計画を発表した。

またボルボの出資企業の吉利(ジーリー)ホールディングスは、中国におけるポールスター・ブランドの新工場や開発のために857億円を投資することが発表された。

ボルボ ポールスター1 フロントイメージ
ポールスター1

また成都に建設される新工場は、ボルボにとって中国マーケットにおける新たなハブ工場と位置付けられている。

ボルボ ポールスター1 リヤイメージ

この新たな枠組みは、ポールスターが新たな電気駆動の自動車メーカーとしてスタートを切るためにボルボのプラットフォームなど最新のリソースを利用し、コストを低減することで、大きなアドバンテージとなり、電動化を急ぐ他の自動車メーカーをリードすることができるとしている。

ボルボ ポールスター1 コックピット

ポールスター・ブランドの第1弾は600ps/1000Nmを発生する2ドア/4人乗りクーペのPHEVのポールスター1で、バッテリーのみで他のPHEVを大きく上回る150kmの航続距離を持っている。

このポールスター1は2019年に成都の新工場で生産を開始し、同年末にはより小型の純電気自動車のポールスター2の製造が開始されるという計画だ。

ポールスター1は、ボルボのSPAプラットフォームとモジュールを採用し、それ以外の部分はポールスターのエンジニアが開発する。そしてそれに続くポールスター2は純粋な電気自動車で、テスラ・モデル3に対抗するモデルという位置付けだ。さらにその後2019年から20121年の間に5機種の電気自動車が投入されることになっている。

ポールスター2に続く第3のモデルは、電気駆動の大型SUVのポールスター3が導入され、ポールスター・ブランドの最初のラインアップが完成する。

ポールスター1のデザインは、トーマス・インゲンラートCEOはボルボのデザイン担当副社長として腕をふるい、コンセプトカーである「コンセプト・クーペ」そのものだ。ポールスターを率いるインゲンラートは、「ポールスター1は、ボンネットにポールスターバッジを冠した最初のモデルです。美しいGTで最高のテクノロジーが詰まった素晴らしいクルマです。新しいポールスターブランドにとっての重要なスタートとなります。将来、ポールスターの全てのクルマは、完全に電動化されたドライブトレーンを備え、新しいエレクトリックパフォーマンスブランドとしてのビジョンを実現します」と語る。

ボルボ ポールスター1 PHEVシステム
ボルボのSPAプラットフォームを使用したPHEVシステムを採用

ポールスター1は600ps/1000Nmという圧倒的な出力で、高性能な高級車セグメントで頂点に立つモデルというポジションが与えられる。このスポーツクーペは、世界で初めての先進シャシーテクノロジー、オーリンズ社製・新型連続可変制御の電子制御サスペンション(CESi)を装備する。

ボディは軽量化に寄与するカーボンファイバー製とし、ねじり剛性を45%改善し、低重心化を実現。さらに、トルクベクトリングを可能にするダブル電動モーター・リヤアクスルを備え、ドライバーの意のままのハンドリングを実現する。

またポールスター1は全く新たな販売政策を採用する。一般的な販売スタイルではなく、100%オンライン注文とし、2年または3年のサブスクリプション(賃貸)方式でクルマをユーザーに供給する。頭金なしでデリバリーサービス、ボルボおよびポールスターの代車レンタルサービスなども含まれており、それら全てが月額の支払いとしている。ポールスター1の専用WEBサイトでのオンライン注文予約は10月17日から開始されている。

この定額サブスクリプション方式により、ユーザーは簡単な手続きでポールスターカーを入手することができる。またこのクルマは第三者とバーチャルキーを共有することや、オンデマンド機能により多人数のユーザーで使用することも可能だ。さらにコネクテッド技術によりコンシェルジュサービスを導入し、ユーザーをサポートする。

またポールスター・ブランドとユーザーとのコミュニケーションの場所として、世界中にポールスターの専用スペースを新設する。ポールスター・スペースは、製品やブランドと触れ合うことのできる場所とされ、既存のボルボ販売ショールームではなく独立した施設となる計画だ。

ポールスター 公式サイト
ボルボ アーカイブ
ボルボ公式サイト

ページのトップに戻る