2017年7月12日、テスラは4番目のモデルとなるミドルクラスの「モデル3」が7月にラインオフし、2017年秋から本格生産、納車開始される。それに備え、アフターサービスのキャパシティを3倍にすると発表した。
テスラは、他の自動車メーカーとは違って、ユーザーがサービスセンターに行って点検や補修作業を受けるのではなく、サービスセンターでの整備士による点検前の遠隔診断など革新的な方法でサービスを行なっている。
テスラ車は常にインターネットに接続しているため、問題の90%は遠隔で特定、診断ができるという。また、このため修理のための部品を事前に準備することができ、予約した時間にサービスセンターに行けば修理を受けることができる。また遠隔診断によりユーザーが気付く前に問題があることを発見することもできる。
このためテスラのサービスセンターは、顧客満足度において高い評価を維持しており、過去6ヶ月間で待ち時間と修理にかかる時間の最短記録を更新しているという。
主要な市場では複雑な修理であってもほとんどの場合、当日予約が可能で素早く、煩わしさを最小限に抑えたサービスを提供していいる。
また、現在世界に150ヶ所以上あるサービスセンターに加え、新たにサービスセンターを100拠点増やす予定だという。拡張エリアはモデル3の予約状況を見ながら進めて行く。
新しいサービスセンターにはこれまでよりも多くの補修用のレーン (最大40) が用意され、テスラの整備士はほとんど車両のリフトアップをせずに素早く修理できる環境が整えられている。
こうした発想により、テスラのサービスセンターは平均で従来の修理工場の3分の1のスペースと4倍のスピードで作業を行なうことが可能になるという。
さらに、2017年中にモバイル・サービスバンを350台追加する予定だ。このモバイル・サービスを受けることができればユーザーはサービスセンターまで行く必要がなくなり、サービスセンターで対応する修理作業を80%削減することができる。リペアレーンと同様に、車両をリフトアップする必要がない場合、つまり全体の約80%はモバイル・サービスバンでの対応が可能だという。
このモバイル・サービスバンは簡単な問題から比較的複雑な問題まで対応でき、自宅や職場など希望の場所で受けられる。また、このサービスによる修理費用は、サービスセンターで修理を受けた場合と同じだ。
さらに製品保証対象の無償修理にも対応している。修理が完了するまでの待ち時間を快適に過ごせるよう、多くのモバイル・サービスバンにはコーヒーマシーンやスナック菓子、子供用のおもちゃなどアメニティが備えられている。
こうしたアフターサービスの充実のために、2017年だけで1400人の整備士を新たに雇用するなど、より多くのクルマをより早く修理できるよう対応能力を高めることにしている。