IAA2021 ルノー「メガーヌE-TECH エレクトリック」をワールドプレミア【動画】

ルノーはミュンヘンで初開催されたIAA2021 国際モーターショーで、新型「メガーヌE-TECH エレクトリック」のワールドプレミアを行ないました。このメガーヌEVはEVカテゴリーで先駆者のルノーが送り出した最新世代のモデルとなり、最先端のソフトウェアとコネクティビティを備えた最先端の電気自動車をアピールしています。

ルノー グループのルカ・デ・メオCEOは、「新型メガーヌE-TECH エレクトリックは、ルノーが10年前に起こした電気自動車革命(ゾエを始めとするEVモデル)のスピリットを継承しています。電気駆動技術を民主化することで、新型メガーヌは効率性とドライビングプレジャーに妥協することなく、電気自動車を手の届くものにすることに成功しました。このEVが伝えるのはエモーションであり、我々はこのクルマを電気自動車のGTIとして作り上げました」と語っています。

またこのニューモデルを生産するにあたって、ルノーはフランス北部で生産することを戦略的に選択し、新たなスタートを切っています。この工場は、ヨーロッパの主要な電気自動車ハブとなるエレクトリシティの中心に位置しています。官民が協力して生まれるルノー エレクトリシティでは、バッテリーの製造拠点も含み、ヨーロッパで最大かつ最も競争力のある電気自動車生産拠点となることを目指しています。

ルノーにとって、メガーヌはコンパクト ハッチバックの代名詞であり、26年間4世代にわたってラインアップしてきたモデルであり、メガーヌE-TECHエレクトリックはそのデザインと遺伝子を継承。運転する喜び、快適性、安心感、室内空間、トランク容量などこのセグメントのアイコンとなるべく作り込まれています。

新しい「センシュアル テック」デザイン

ルノーというブランドとデザインは進化し、より「ハイテク」になっています。官能的な特徴はそのままに、より技術的な要素(リヤのマイクロオプティカルLEDライト、OpenRスクリーン)や、ハイテクやHi-Fiデザインの世界を強く意識した要素(ベントグリル、ロワドア・プロテクションの装飾へのレーザー刻印)などが取り入れられています。

エクステリアは、20インチまたは18インチの大径ホイール、サイド下部とホイールアーチに施されたプロテクションストリップ、高いベルトラインで安定感のあるデザインとし、ワイドトレッド、標準装備の埋込式ドアハンドル、流れるようなルーフによりクーペを思わせるフォルムとなっています。

フロントとリヤはフルLEDで、プロントライトのプロジェクターは6枚の反射板で構成されており、ハイビームとロービームを切り替える必要はなく、すべて自動で行なわれるアダプティブ機能を備えています。

都市部の道路では、車の周囲で起こっていることをより多く見るために光線の幅が広くなり、一般道や高速道路では遠くまで視認できる光束となります。また、ダッシュボード上のスイッチで天候の変化(雨や霧)に対応し、フォグランプとしても機能します。

またドアにはフラッシュ ドアハンドルが採用され、車両のロックが解除されるかドライバーや助手席の人がドアを開けようと近づくと、ボディに隠れていたハンドルが自動的に出現します。2分間静止した後や、車が前進し始めたとき、またはドアをロックしたときにハンドルは元の位置に戻ります。

その他、ドアと連動してウェルカムシーケンスが搭載され、ドライバーが運転席に座った時点で演出は終了します。ウエルカムシーケンスではダッシュボード ディスプレイとマルチメディア スクリーンを備えたOpenRスクリーンが点灯し、ロゴとブランド名が表示されアンビエント ライティングがコックピットを照らし、スピーカーからは新しいルノー オーディオキューが流れるようになっています。

新型CMF-EVモジュラープラットフォームが提供する2700mmというロングホイールベースを活かし、全長4210mm、全幅1780mm、全高1500mmと、オーバーハングを短縮することで、メガーヌE-TECHエレクトリックはかつてないプロポーションを実現しています。

バッテリーはわずか110mmという空前の薄さとなっており、外観のプロポーションを磨く一方で、室内の広さをより拡大し重心を下げることで、より楽しくエキサイティングなドライビングを実現しています。なお車両重量は1624kgです。

デジタル世代に向けて

メガーヌE-TECHエレクトリックは、スマートフォンのようにユーザーのデジタル感覚にシームレスに融合することを目指しています。Googleと共同開発したAndroid Automotive OSをベースにした新しいOpenRディスプレイと新しいOpenRリンク マルチメディアシステムにより、いつでもサービスを提供できるハイテクカーです。

そして世界最大のスクリーンを装備しています。これまでのコンセプトカーに搭載されていたシングルスクリーンは、デジタル インストルメントパネルとセンターコンソールのマルチメディアスクリーンを逆さの「L」の字に組み合わせています。このような技術が標準装備されるのは初で、ルノーのデザインチーム、プロダクトチーム、エンジニアリングチームの長年の努力により実現しました。

OpenRスクリーンには強化ガラスが使用されており、触っても見ても楽しい、より堅牢な仕上がりです。また、画面の輝度と光の反射率を最適化することで、太陽光の下でも視認性を確保し、さらに反射防止コートを施しています。そのため、従来のダッシュボードのサンガードは不要となっています。

OpenRスクリーンは、他に類を見ない表示領域を備えています。12.3インチのダッシュボードスクリーン(1920×720ピクセル:横長)、12インチのマルチメディアスクリーン(1250×1562ピクセル:縦長)で構成されています。なおエントリーモデルには9インチのマルチメディアスクリーン(1250×834ピクセル:横長)が搭載されています。

このOpenRスクリーンには最新の技術が採用されており、マルチディスプレイ機能を備えた最新世代のQualcomm Snapdragonプロセッサー、USB-Cポートによる高度な接続性、車載安全やADASに不可欠な技術(3Dアラウンドビューモニターなど)を搭載。車載ソフトウェアについては、Googleが組み込まれた新しいOpenR Linkシステムにより、直感的で最適化された操作性、インターフェースとなっています。

OpenR Linkシステムは、世界中のスマートフォンの75%以上に採用されているOSであるAndroid OSをベースにしたAndroid Automotive OSを搭載し、オープンソースで拡張性があり、常に最新の状態に保たれます。

シンプルで直感的なOpenR Linkは、スマートフォンやタブレットに搭載されているすべての機能を統合でき、ユーザーのデジタル経験と一致しているため、直感的な操作が可能です。また、タブレットのように、1本の指(ショートタップ、ロングタップ、スクロール)、複数の指(ピンチ、ズームなど)、または音声認識ソフトウェアを使って操作することも可能。さらに、画面上部のメニューバーを使って、通知を表示したり、さまざまなスペース(ホーム、ナビゲーション、音楽、電話、アプリケーション、車両)を簡単に行き来することができます。

さらに、スマートフォンやタブレットと同様に、FOTA(Firmware Over-The-Air)技術により自動的にアップデートされます。

広いインテリア

新型メガーヌE-TECHエレクトリックの室内寸法は、内燃エンジンを搭載したメガーヌとほぼ同じ(長さと乗員間の距離)ですが、それ以上に広い後部座席の膝下に21cmのスペースがあるのが特徴です。

CMF-EVプラットフォームは、ホイールベースの延長、エアコンを内蔵するエンジンルームの前後長の縮小、ダッシュボードの縮小など車全体の広さと実用性を高める役割を果たしています。さらに、ドライブシャフト トンネルのないフラットフロア、ギアセレクター、コントロールパネルなどをセンターコンソールに設置しないことで、室内空間を広く取り、快適性を高めています。

またインテリアはモダンリビングをイメージし、様々な珍しい素材やリサイクル素材を使用することで、プラスチックのような伝統的な素材や、黒のような古典的な色を超えるくつろげる家庭的な雰囲気のインテリアを生み出しています。

そのため、エントリーミッドレンジモデルのダッシュボードはテキスタイル仕上げ、上級トリムにはオーガニックレザーが採用されています。ダッシュボードの上部輪郭とインナードアパネルの上部ストリップには、ミッドレンジにはアルカンターラが、プレミアムトリムには装飾的な「Nuo」ウッドフィニッシュが採用されています。Nuoは本物の木を使った革新的な新素材で、薄い石灰質の木材の単板を、環境にやさしい接着剤で綿の布地に接着し、レーザー加工したものです。もちろん市販モデルでは初めての採用となります。

標準シートには100%リサイクル素材が使用され、プレミアム トリムのフロントとリヤのバックレストとシートパネルはすべて本革です。

またインテリアのムードライティングはフルLEDで、人体の自然な24時間のサイクルに基づき、室内の各所が間接照明できるようになっています。このユニークな照明は「LIVING LIGHTS」と名付けられています。色がゆっくりと変化し、自動的な色の変化に合わせて自然でダイナミックな効果が得られることで、まるで照明が生きているかのような印象を与えるからです。昼間はクールな光がインテリアデザインを引き立て、夜になると魅惑的なウォームトーンがドライバーと同乗者を穏やかな暖かさのオーラに包み込みます。

新次元の走り

CMF-EVプラットフォームにより電気モーターの駆動力とダイナミックなシャシーは快適性を損なうことなく両立しています。また、新開発のパワーステアリングを採用し、ステアリング ギヤ比を市場で最も低い12.0にすることで、俊敏でダイレクトなフィードバックを実現。

また、リヤアクスルにはパラレルリンク マルチアームサスペンションが採用されています。新開発のステアリングコラムと合わせて、より安定した走りと最高の精度の操縦性を実現しています。

もちろんフロアに配置したバッテリーにより、重心が低くなりエンジンモデルと比べ重心高は90mm低下し、またバッテリーをフロアプレート全体に格納したことで、前後荷重配分が最適化され、高い安定性と俊敏性を両立させています。

さらに特筆すべきは、特許を取得した革新的な「コクーン効果技術」です。静粛性を持つ他の電気自動車と比較しても、類を見ないレベルの運転中のオーディオ快適性を実現。吸音フォームの層がクルマの床の間とバッテリー全体に押し込まれており、30km/hを超えると上級モデルによく見られる静粛な空間となり、高速道路でも静寂や音楽、他の乗客との会話をプレミアムカーと同様に楽しむことができます。

新型メガーヌE-TECHエレクトリックに初めて搭載された新世代のマルチセンス セッティングとOpenRリンク マルチメディア インターフェイスにより、ドライバーは走行状況に合わせて自在にクルマをセッティングできます。これらの設定は、タッチスクリーン、またはステアリングホイールにあるボタンで行なうことができます。

設定項目は、運転関連(パワーステアリング、モーター特性、アクセルレスポンス)や車内のムード(照明のムード、運転席の快適性、暖房、メーターディスプレイの表示と色)など多岐にわたります。あらかじめ設定された3つのモード(Eco、Comfort、Sport)は、これらの設定を最適に組み合わています。4つ目のモード(My Sense)は、自分好みの設定が可能です。

新型メガーヌE-TECHエレクトリックに搭載されているモーターは、まったく新しいもので、アライアンス内で開発され、日産はアリア用に日本で、ルノーはフランスのクレオン工場で生産しています。

EESM(自励式巻線界磁型同期モーター)と呼ばれるこのモーターは、ルノー グループで過去10年間一貫して使用されています。EESMは、永久磁石モーターに比べて優れた出力を誇り、レアアースを必要としないため、環境への影響や大規模生産のコストを削減することができるのが特長です。

また出力とトルクが大幅に向上しているにもかかわらず、現在のゾエに搭載されているモーターより10%軽い145kg(クラッチ含む)というコンパクトさを実現。新型メガーヌE-TECHエレクトリックには96kW(130ps)/250Nm、160kW(218ps)/300Nmの2種類が設定されます。動力性能は0-100km/h加速は7.4秒、最高速度は160km/hとなっています。

ギアスティックがDポジションの時に作動する回生ブレーキは、減速する際にエネルギーを回収し、それを電気エネルギーに変換して蓄えることができます。ブレーキの使用量を減らしながら、バッテリーの効率と航続距離を向上させることができます。

新型メガーヌE-TECHエレクトリックでは、回生ブレーキをさらに最適化するために、4種類の回生ブレーキをスイッチで選択できます。レベル0(回生ブレーキなし)からレベル3の最大限の回生とエンジンブレーキの最適化により市街地での運転のしやすさを実現しています。

そしてCMF-EVプラットフォームに完全に適合するように設計された395kgの新型バッテリーを搭載しています。バッテリーの厚さは110mm(全長1960mm、全幅1450mm)で、ゾエのバッテリーよりも40%小さく、他のEVに比べ最も薄いものとなっています。これにより、全高を1.5mまで下げることができ、空力特性と効率性の向上に貢献しています。

LG社のNMC(ニッケル、マンガン、コバルト)リチウムイオン電池は、ニッケルが多く、コバルトが少ないためエネルギー密度が高くなっています。この電池は、ニッケルをより多くコバルトを少なくしてエネルギー密度を高めたLG社製のリチウムイオンNMC(Nickel Manganese Cobalt)電池です。

また、バッテリーの下部ハウジングユニットには、ルノーが初めて採用した液体冷却システムが搭載されており、アルミダイキャスト製のチューブによりバッテリーのコンパクト化と効率化を実現。

メガーヌE-TECHエレクトリックは2種類のバッテリー容量が選択できます。40kWhは航続距離300km(WLTP)、60kWhは航続距離470km(WLTP)となっています。電費は12.8kWh/100km(WLTP)。

40kWhのバッテリーは、24個のセルを1つの層に分散させた8つのモジュールで構成されています。60kWhのバッテリーは、24個のセルからなるモジュールを12個、2つの層に分散して配置しています。いずれの場合も、過去最高の高さ110mmを実現するなどバッテリーの寸法に変更はなく、バッテリーには8年間の保証が付いています。この期間中に公称容量の70%以下に劣化した場合は無償で交換します。

充電は街中で広く利用できる22kWに加え、高速道路で利用できる130kWを含む複数の急速充電に対応。また家庭用コンセント(10A/2.3kW単相)から公共の充電ステーション(32A/22kW三相)まで、すべてのAC充電インフラに対応しており、後者では1時間以内に最大160kmの充電が可能です。130kWの高電圧の急速直流充電では30分でWLTP300kmまで回復します。

運転支援システム

新型メガーヌE-TECHエレクトリックにはドライビング、パーキング、セーフティの3つのカテゴリーに分かれ合計26機能のADASが搭載され、クラストップレベルの運転支援システムとなっています。

アダプティブ クルーズコントロールとストップ&ゴー付きレーンキーピングアシストを統合した「アクティブ ドライバーアシスト」は、高速道路で何が起こっているかを監視するだけでなく、障害物に遭遇した場合にはドライバーをサポートし、レベル2のシステムとなっています。

初期設定ではカメラとナビゲーションシステムが検知した速度に自動的に適応するオートモードが設定され、地理的な位置情報、ランアバウト、制限速度の変更、急カーブなど都市間の道路でよく見られる特徴を含む地図データも使用します。そのためランアバウトに近づくと自動的に減速し、そこを出ると最高速度まで加速します。また、規制の変更に伴い、制限速度が130km/hから110km/hに変更された場合など、現在の制限速度に自動的に適応します。

またレーンキーピングアシストについては、舗装された田舎道などで道路脇のマークがなくても正常に機能するようになっています。

もちろん車線逸脱警報(LDW)、ブラインドスポーツ警報(BSW)、そしてレーンキーピングアシスト(LKA)に加え、リヤ オートマティック エマージェンシーブレーキ(リヤAEB)も装備しています

アラウンドビューモニター3Dは、4台のカメラを使って車両の3Dモデルを表示し、周囲の状況を360度で可視化するシステムも設定。さらにフルオートパーク機能は、ドライバーはドライブとリバースの間のギアチェンジやアシスト中のアクセルやブレーキの操作をする必要がなく、ほぼ完全に自律的に動作します。ドライバーの役割は、環境を監視することと、アクセルを踏んでシステムに操縦の続行または停止を指示することに限られます。

またユニークな安全性とした対火災対策が挙げられます。妥協のない安全性を提供する一環として、ルノー グループとフランスの消防隊との10年以上にわたる長期的なパートナーシップから生まれた革新的な技術「ファイヤーマンアクセス」が搭載されています。

これは、電気自動車のバッテリー火災を素早く消火するために、レスキュー隊が利用できる特別なシステムで、従来は1~3時間かかっていた炎の消火を、わずか5分で行なうことができます。同時に、リアベンチの下に設置されたスイッチにより、バッテリーを車両の高電圧回路から切り離すことができます。

さらにフロントガラスには、QRコードが貼られ救助隊が事故対応時にこのコードを読み取ることで、電気自動車であることをすぐに認識できるようにしています。また、このQRコードで車両構造情報(バッテリーやエアバッグの位置、危険を冒さずに素早く切断できる場所など)にアクセスできるので、事故の被害者を救出する時間を最大で15%短縮することができます。

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