【プジョー】208がついにベールを脱ぐ! GTiコンセプトも登場 ジュネーブモーターショー2012

2012年2月23日、プジョーはジュネーブショーで5車種のワールドプレミアを行うと発表した。そのメインとなるのは新型208だが、ディーゼルハイブリッドの3車種もラインアップし、テクノロジーと環境性能でリーダーシップを発揮しつつ、プレミアムカー・ブランド指向をより明確にするコンセプトをはっきりと打ち出している。

ショーの主役になるのは新型の208だ。208の開発プロジェクトは社内で「A9」と名付けられ、プジョーの総力を挙げて開発された。その使命はヨーロッパにおけるBセグメントのリーダーシップを奪回することである。208の開発は、新たに生まれ変わるという信念のもと、よりコンパクトで軽量に、そして室内スペースは拡大することが求められたという。

プラットフォームはPSAグループの呼称「1」が選択され、全長は3960mm(207より60mm短縮)、リヤのオーバーハングは10mm短縮。Bセグメントに徹し、車重は従来型の207より110kgも軽量化され、最軽量グレードは975kgとなっている。そのため、アルミ材、多数の高張力鋼板、サイド部分へのレーザー溶接の大幅採用などが行われているのだ。

ボディは5ドアと3ドアの2種類で、デザインも新たなプジョーのデザインテーマ、俊敏、感覚的、エネルギッシュでダイナミックなテイストが表現され、まったく新しいフォルムに生まれ変わっている。また、同時に細部に至るまで上質感を高め、特に上級モデルのクロームラインの使い方はBセグメントでは異例であり見事だ。


ラゲッジスペースは311L/1152Lを確保している。エアロダイナミクスは2ボックスとしてはトップレベルのCd=0.29を達成した。
インテリアは人間工学をもとにしてデザインが一新され、7インチ・カラー液晶のタッチディスプレーが採用されている。また室内照明は間接照明を採用するなど、クラスの常識を超えた造り込みになっている。

パワーユニットはディーゼル、ガソリンで合計10種類にのぼるが、ヨーロッパでの主力はe-HDiシリーズと呼ばれるディーゼルになる。
ラインアップはディーゼルが1.4L〜1.6L、ガソリンは3気筒の1.0L、1.2L、4気筒の1.4L、1.6Lだ。ディーゼル・エンジンのCO2排出量はすべて99g/km以下になっている。

EB型と呼ばれる新開発の3気筒ガソリン・エンジンはダウンサイジング・コンセプトによって生まれた最新エンジンで、燃費と出力を両立させている。ピストンピン、ピストンリング、タペットはDLCコーティング(ダイヤモンド・ライク・カーボン)を採用し、オフセット・クランクも採用、可変圧オイルポンプなどの採用でフリクションを大幅に低減させている。

DOHC・4バルブ・ポート噴射で、吸排気にVTTを採用。なおこのエンジンのシリンダーヘッドは世界でも珍しいロストモールド法で製造され、シリンダーヘッドに冷却水出口、排気マニホールド、エンジンマウントも一体成形されている。またディーゼルも含め、ベースエンジン以外のエンジンはスタート&ストップを採用し、結果的にすべてのエンジンにおいてクラストップの燃費、CO2低排出を達成し、クラスリーダーとなっている。

サスペンションはフロントがストラット、リヤがトーションビーム式で、軽量にまとめられ、プジョーならではの俊敏性、乗り心地、ドライビングプレジャーを高いレベルでまとめ上げてるという。この新型208は、春にはヨーロッパで納車が開始され、年間販売台数は55万台を見込んでいる。

なおジュネーブショーには、新型208をベースにしたコンセプトカーとして、「XYコンセプト」と、「GTiコンセプト」も出展される。
XYコンセプトは、115psの1.6L・eHDiエンジンと6速MTのモデルをベースに、専用の車体色、専用のシックな内装を採用。都市型の洗練されたシックさを表現し、Bセグメントでのプレミアム感を強調した仕様になっている。

↑ 208 XYコンセプト

GTiコンセプトはクラスの頂点の座を奪回という狙いが明らかで、ターゲットはポロGTIだ。エンジンは1.6LターボのTHPで200psを発生する。ブレーキディスク径はフロント=302mm、リヤ=249mmであることからも、ポロGTIを上回るダイナミック性能を推測することができる。

↑208 GTiコンセプト

プジョーは、2012年2月から発売が開始された3008ディーゼルハイブリッ4ドを筆頭に、ディーゼルハイブリッド技術を推進しているが、ジュネーブでは、3008、508RHX、そして今回がワールドプレミアとなるセダン版の508ハイブリッド4を出展する。

↑508RHX

もう1台のサプライズは、ワールドプレミアとなる4008だ。このクロスオーバーSUVによりワールドワイドなプレミアム市場への参入の意思を明確に打ち出している。

PSAプジョー・シトロエンと三菱自動車の技術提携から生まれた4008は、プジョーならではの強烈な個性を放つ。インテリアには厳選した素材と充実した装備を採用し、ルーフにはパノラミックガラスルーフが採用されており、エクスクルーシブなスペースを実現している。

全長は4340mmで、取り回しも優れ、都市部でも扱いやすいクロスオーバーだ。エンジンはディーゼル2種類、ガソリンが2種類のラインアップ。ヨーロッパ市場では4WDも選択できる。

↑三菱自動車と共同開発した4008

他には、新型のMPV(マルチパーパスバン)のエキスパート(商用)/パートナー(乗用)、ビッグ・マイナーチェンジを受けたニュー107も出展される。

↑ エキスパート(左)。パートナー(右)

↑ビッグマイナーチェンジされた107

プジョー公式サイト

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