【プジョー】プジョー207から新世代208へとBセグメントに旋風

マニアック評価vol72
プジョー207は2006年に登場し(国内導入は2007年3月)、大ヒットをした206の後継モデルとしてデビューしている。現在のラインアップは5ドアモデルがSportium Style Cielo の3モデル、3ドアモデルがGT、ステーションワゴンタイプのSWがStyle Premiumの2モデル、そしてオープンモデルのCCにPremium Griffeの2モデルと都合8モデルの充実したラインアップを揃えている。
試乗したのは1.6LのNAエンジンを搭載したシエロだ。120ps/6000rpm、160Nm/4250rpmというスペックで、PSAとBMWとの共同開発によって誕生したエンジンを積んでいる。組み合わされているミッションは4ATである。装着されているタイヤはミシュランのエナジーセイバー195/55-16だった。


プジョーのアシといえばフラットライドな乗り味で定評のあるサスペンションである。207のレイアウトはフロントがストラットで、リヤはトーションビームというオーソドックスなものだが、その乗り味にはさすがプジョーと思わせるものがあるのだ。しかし、今回の試乗乗車には55扁平のエコタイヤを装着していたためか、4輪がそれぞれにストロークをしながらもフラットな姿勢を保つあのフィーリングは薄かった。市街地だけでの試乗だったが、やや、ピッチングのある動きとなってしまっていたのが残念であった。


そしてまもなく208がデビューする。2012年3月のジュネーブショーで発表し、国内への導入は夏頃と言われている。207の特徴でもあった、短いノーズに切れ長の大きいヘッドライト、それに笑ったような顔にも見えるマスクが、208では大幅に変更されるようだ。
2010年に発売された508シリーズからの共通デザイン戦略が反映されたマスクになり、激戦区のBセグメントへ投入される予定だ。搭載されるエンジンは新開発の1.2Lと1.0Lの3気筒VTiエンジンで大幅にダウンサイジングされ、アイドリングストップも装備。また、ボディサイズもコンパクトな方向になっている。そしてボディはなんと110kgも軽量化が行われ、大幅に燃費向上が図られているということだ。また空力性能もCd=0.29と高次元の仕上がりだ。ちなみにC02排出量は99g/km、燃費は4.3L/100kmとしている。
この車種はプジョーの基幹となる車種だけに、燃費、CO2排出量はもちろん、質感や装備の面でもカテゴリートップを狙っていることは間違いない。愛嬌があり、独特の顔をしている207から排気量やボディサイズも変更され、大きな転換期となるだろう。

プジョー公式Web

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