メルセデス・ベンツ日本は、メルセデス・ベンツのオフローダー「Gクラス」に直列6気筒クリーンディーゼルエンジン「OM656」型を搭載した「G350d」を追加し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて2019年4月4日より予約注文の受付を開始した。なお、購入者への納車は2019年7月頃を予定している。
メルセデス・ベンツGクラスは1979年の誕生以来、基本的なスタイリングや堅牢なボディはそのままに、常に最適なパワートレーン、装備を加えながら進化を続けてきた。2018年には大幅に改良され、オンロードおよびオフロードにおいて最適なパフォーマンスを発揮する究極のオフローダーとして進化した。
今回追加するモデルは、バランスに優れ、コンパクトな直列6気筒クリーンディーゼルエンジン「OM656」型を搭載しており、欧州において導入されているRDE(Real Driving Emission、実路走行試験)規制に適合するなど、高い環境性能も併せ持つモデルとなっている。
直列6気筒クリーンディーゼルエンジン 「OM656」型
「OM656」型はすでにS400dに搭載されている最新の直列6気筒クリーンディーゼルエンジンで、直列6気筒エンジン「M256」型と基本設計を共有するモジュラーコンセプトを採用。最高出力は286馬力(210kW)、0-100km/h加速は7.4秒に向上した。最大トルク600Nmの発生範囲は1,200〜3,200rpmまで広がり、可変エンジンマウントの採用により、低振動で高い静粛性を持ちながら、スムーズな加速を実現したことで長距離走行も、より快適になっている。ターボは2ステージターボチャージャーを使用し、小さいタービンにはさらに可変タービンジオメトリーを採用しており、低回転域から高回転域まで全域でトルクフルな加速を可能にした。
また、ピエゾインジェクターを使用した、コモンレールダイレクトインジェクションシステムは最大圧力2,500barまで高められている。また、冷却された高圧EGRと低圧EGRを組み合わせた「マルチウェイ排出ガス再循環(EGR)」を搭載しており、燃焼の最適化を図り、後処理を行なう前の段階でNOxを低減することが可能になった。また、排気側にのみ可変バルブリフトシステム「CAMTRONIC(カムトロニック)」を採用しており、冷間時の吸気工程中に排気の一部を燃焼室に戻すことが可能になった。これにより、燃焼室内の温度を上昇させることで、排出ガス浄化システムを効率的な温度まで早期に暖めることが可能となり、排出ガスの浄化に寄与する。
G350dは、トルクコンバーターハウジングをアルミニウム製、ギヤハウジングをマグネシウム製とした9G-TRONICトランスミッションを採用。前進ギヤが2速分増えたにもかかわらず、従来の7G-TRONICと比較して1kg軽量化している。さらに増えたギヤにより、同じ速度でも高いギヤを使ってエンジン回転数を低くすることができ、消費燃料の低減に貢献できる。
【価格】
・G350d:1170万円