メルセデス・ベンツ日本は2019年8月27日、4ドア・ハードトップの「CLA」、「CLAシューティングブレーク」を発表し、予約注文の受注を開始した。なお、デリバリーはCLAが10月頃、CLAシューティングブレークは12月頃が予定されている。
拡大されたキャビン
新型CLA、CLAシューティングブレークは、Aクラスのプラットフォームを使用した4ドア・ハードトップとシューティングブレークで、6年振り(シューティングブレークは4年振り)にフルモデルチェンジした。
新型CLAは最新のメルセデス・ベンツのデザインを採り入れ、ラインやエッジを大幅に削減し、シンプルなフォルムとしている。装備では、対話型インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」やフラッグシップモデルであるSクラスに搭載されている最新の安全運転支援システムを採用するなど最新の仕様となっている。
インテリアは新型Aクラス共通のデザインで、ダッシュボードはインストルメント・クラスター上方のカウルを廃止し、ワイドスクリーンディスプレイが配置されている。5個の円形エアアウトレットは、ジェットエンジンをイメージしたデザインを採用。エアアウトレットの奥の部分に色のアクセントを施すことで、アフターバーナーを想起させる。
アンビエントライト(AMGラインかレザーエクスクルーシブパッケージとセットオプション)は全64色。また、64色を10種類の色彩の世界にまとめることで、鮮やかな色の変化を伴うライティングを実現している。
なおキャビンのスペースは、先代モデルと比較して前席の室内幅は1457mmと35mm、後席の室内幅は1454mmと44mm、前席のヘッドルームも1023mmと17mm拡大され、クーペスタイルでありながら、十分な室内空間を実現。また、リヤシートのバックレストは4:2:4分割可倒式を採用している。
もちろんMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)、幅広い運転支援機能を持つ「インテリジェントドライブ」を装備している。
ラインアップは、CLAとCLAシューティングブレークに、2.0L・直列4気筒ターボのクリーンディーゼルに8G-DCT(8速デュアルクラッチ・トランスミッション)を組み合わせたCLA200dと、2.0L・直列4気筒ターボエンジンに7G-DCT(7速デュアルクラッチトランスミッション)を組み合わせたCLA 250 4MATICだ。
パワートレーン
CLA200dに搭載される2.0L・直列4気筒ディーゼルターボエンジン「OM654q型」は、最高出力150ps、最大トルク320Nmを発生。シリンダーピッチを90mm、シリンダー間の厚みを8mmとして、全長をコンパクトにまとめたアルミ製シリンダーブロックを採用する一方、ピストンは高耐圧で軽量なスチール製だ。
ターボチャージャーは可変タービンジオメトリーを採用し、低回転域から高回転域まで全域でトルクフルな加速を実現。ピエゾインジェクターを使用したコモンレール直噴の燃圧は最大2050bar。排気ガスシステムは、冷却された高圧EGRと低圧EGRを組み合わせた「マルチウェイ排出ガス再循環(EGR)」を搭載し、後処理を行なう前の段階で窒素酸化物を低減している。
ターボチャージャーから出た排出ガスは、酸化触媒へ送られた後、アドブルーが添加され、下流のsDPF(DPF with SCR Coating : 選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)で粒子状物質の捕集と窒素酸化物の低減を行なった後、SCR触媒でさらに窒素酸化物の処理を行なう。その後、 新しく追加されたSCR触媒でさらに窒素酸化物の低減を行なうと同時に、余剰のアンモニアを処理するアンモニアスリップ触媒(ASC)を備えることで、運転状況が急激に変化した場合にもアンモニアが外気中に放出されることを防ぐことができる。
CLA250 4MATICに搭載される2.0L・直列4気筒ターボエンジン「M260型」は、最高出力が224ps、最大トルク350Nmを発生。エンジンブロックはアルミニウム ダイカスト製で鋳鉄製シリンダーライナーを備え、トランペット・ホーニング加工を採用。シリンダーウォールとピストンスカート部に発生する摩擦を低減させている。
また、可変バルブタイミングを実現する「カムトロニック」も搭載され、 状況に応じた最適な吸気を実現している。このエンジンに組み合わされる可変トルク配分型の4輪駆動システム「4MATIC」は、あらゆる路面状況において常に最適なトラクションを発揮し、高い操縦性と走行安定性を実現し、通常はほぼ100%前輪駆動で走行する。なおこのガソリンエンジンには、7速デュアルクラッチ・トランス ミッション「7G-DCT」が組み合わされている。