メルセデス・ベンツ日本は、AMGシリーズの新たなエントリーモデル「メルセデスAMG A 35 4MATIC」と導入記念特別仕様モデル「メルセデスAMG A 35 4MATIC Edition 1」を発表し、注文受付を開始した。なお、デリバリーは10月以降を予定している。
AMGモデルのエントリークラス
メルセデスAMG A 35 4MATICは、新型「メルセデスAMG A 35シリーズ」の第1弾モデルだ。第2弾としてさらに高性能・高出力のAMG 45シリーズが控えている。メルセデスAMG A 35シリーズは、Aクラスのプラットフォームに高出力エンジン、十分なトラクションを確保するための4輪駆動システム(4MATIC)、高い剛性とアジリティを実現するシャシーの補強やサスペンションのセッティングなどにより、高レベルのドライビングパフォーマンスを実現しつつ、快適性も高められている。
メルセデスAMG A 35 4MATICは、従来のメルセデス・ベンツ AMGシリーズにはなかった、新しいモデルシリーズで、従来の「メルセデスAMG A 45シリーズ」より価格を下げたことで、メルセデスAMGシリーズの間口を広げる新たなエントリーモデルと位置づけられている。
AMGらしいスポーティなエクステリア
メルセデスAMG A 35 4MATICのエクステリアはAMGラインをベースに、メルセデスAMGモデルならではの、スポーツ性の高いデザインとしている。フロントは、メルセデスAMG特有のツインブレードを備えたフロントグリルを採用。専用のシルバークロームのフロントスプリッターや左右サイドのエアインテーク部にはシルバークロームの水平フィンが2本ずつ配置されている。
リヤはルーフスポイラーが装着され、専用デザインの大型リヤ・ディフューザーと、クローム仕上げで円形のデュアルエグゾーストエンドを配置している。
インテリアデザイン
インテリアにもメルセデスAMGならではの、高いパフォーマンスを感じさせるデザイン要素を取り入れている。コックピット・ディスプレイは「スーパースポーツ」を含む3つのAMG専用の表示スタイルから選択可能になっている。
オプションの「AMGパフォーマンスパッケージ」を選択すると、フラットボトム形状がより強調されたナッパレザー/DINAMICAの「AMGパフォーマンス・ステアリング」が装着される。グリップ部にDINAMICAを採用し、レッドコントラスト・ステッチとブラックのステアリングマークを備えたスポーティなデザインだ。
もちろん標準モデルと同様に、MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)とワイヤレスチャージング機能、ドライバー支援システムの「インテリジェントドライブ」なども標準装備される。
AMGらしいパフォーマンス装備
このステアリングホイールには、手を離さずに走行モードを変更することができる「AMGドライブコントロールスイッチ」が装備される。右側のスポークの根元に位置するボタンでAMG DYNAMIC SELECTの走行モードなどを選択することができ、左側は事前の設定により、例えばサスペンション、マニュアルモード、ESPなどの調整を行なうことができる。
標準のフロントシートは、ヘッドレストとバックレストが一体化したセミバケットタイプで、さらにAMGパフォーマンスパッケージを選択することでサイドサポートが高く、メルセデスAMGのトップモデルに採用される「AMGパフォーマンスシート」を装備することができる。
メルセデスAMG A 35 4MATICには「AMG トラックペース」も装備されている。サーキット走行時に80項目以上の車両データ(車速、加速度など)を記録する機能だ。これに加えてラップタイムと区間タイムの表示や、それぞれの基準タイムからの差を表示する機能も備えている。
サーキットで何周か走り込んだ後は、そのデータをもとに運転スキルを分析し、必要に応じて改善に役立てることができる。さらに、加減速の値(0-100km/h、1/4マイル、100-0km/hなど)の測定と保存も可能だ。
高剛性シャシー
メルセデスAMG A 35 4MATICのサスペンションは、フロントがストラット式、リヤはマルチリンク式でAクラスに共通する(一部トーションビームモデルもある)。しかしフロント・セクションのねじり剛性を強化するためアルミニウム製のプレートをエンジン下部に装備。また、アンダーボディ前部に追加した2本のブレースも、ねじれ剛性を高めている。
リヤのマルチリンク・サスペンションは、サブフレームを介してボディにリジッドマウントされる。横方向のアーム3本とトレーリングアーム1本、ホイールキャリアとベアリングは先代メルセデスAMG A 45 4MATICのものがそのまま採用されている。
オプション装備となる「AMG RIDE CONTROLサスペンション」は、サスペンションを制御する3つのモードをドライバーが選択することができる。快適志向からスポーツ性を強調したものまで、それぞれ異なるセッティングとなる。システムは走行状況や路面の状態に応じて各ホイールに対する減衰力を100%自動で連続可変制御される。
ブレーキは耐フェード性に優れ、制動力もアップされている。フロントには新型モノブロック対向4ピストン・キャリパーと350mmディスク、リヤには1ピストン・フローティングキャリパーと330mmディスクを装備している。ディスクはドリルド・ベンチレーテッドタイプ。シルバーペイント仕上げのブレーキキャリパーにはブラックのAMGロゴが入っている。