2015年5月8日、ダイムラーAGのトラック部門は、アメリカ・ネバダ州で自動運転機能「ハイウェイ・パイロット」を搭載した2台の大型トラック,「フレートライナー・インスピレーション・トラック」が、世界で初めて公道における自動運転を可能とするナンバープレートを取得したことを発表した。
ダイムラー社は、ラスベガス近郊の国道15号において、メディア、政府、経済界などの多くの関係者を集めて、初の自動運転走行を公開した。
ダイムラー社は2014年7月に自動運転の能力を持つトラックのコンセプトモデル「メルセデス・ベンツ フューチャー・トラック2025」を世界で初めて公開している。これは建設中の高速道路を使用し、デモ走行を行なっているが、今回の「フレートライナー・インスピレーション・トラック」は、一般の公道での走行を前提としている。
今回公道用のナンバープレートを取得した「フレートライナー・インスピレーション・トラック」は、3月にアメリカで発表・発売したフレイトライナーの大型トラック「カスケイディア・エボリューション」をベースに開発されたもので、フロントレーダー、ステレオカメラ、メルセデス・ベンツの大型トラック「アクトロス」にも装備されているアダプティブ・クルーズ・コントロールなどで構成される「ハイウェイ・パイロット」を搭載し、自動運転を可能にしている。ダイムラー社は今回の公道走行を実現するために、コンポーネントの各種試験に加え、1万6000㎞に及ぶテスト走行をドイツで実施している。
今回のナンバー取得モデルは、高速道路で自律的な自動運転走行を行なうが、ドライバーは常時システムを監視しており、必要な場合にはただちに運転操作ができるというもので、すでに自動運転用にナンバープレートを取得した乗用車と同様である。