マセラティ本社は2022年10月13日、スポーツカーのDNAから着想し、レヴァンテとギブリをベースにした2種類の「F トリブート・スペシャル・エディション」を発表した。このスペシャル・エディションは、マリア・テレーザ・デ・フィリッピスの勇猛果敢なストーリーを称えるモデルだ。マリア・テレーザはF1グランプリに参戦した初めての女性であり、マセラティ 250F のステアリングを握ってレースに挑戦した。
マリア・テレーザは、1955年10月にマセラティA6 GCSに乗り、第39回タルガ・フローリオに出場した。総合9 位(2.0Lクラスでは4位)の成績を達成した。これが彼女のレース人生のターニングポイントとなった。次々と挑戦を重ね、様々な慣例を打ち破ったマリア・テレーザ・デ・フィリッピスは、1958年にマセラティに乗って女性として初めてF1グランプリに参戦したのだ。
ギブリ、レヴァンテをベースとしたこの限定モデルは、アランチョ・デビル(Arancio Devil)とグリージョ・ラミエーラ(Grigio Lamiera)という2種類の特別カラーを採用している。アランチョ・デビルは、マリア・テレーザのニックネーム「the she-devil (ザ・シー・デビル)」をイメージさせる強いエネルギーと大胆さを併せ持つ特別なオレンジであり、グリージョ・ラミエーラのグレーはサーキットから着想を得たカラーである。
エクステリアを見ただけで、スポーティな美しさでまとめあげられ、サーキットでのアドレナリンがほとばしるような感覚を味わうことができる。
アランチョ・デビルのボディカラーに合わせて、ホイールは新カラーのグリージョ・オパコ(Grigio Opaco)の塗装に。レヴァンテ F トリブートには21インチのアンテオ・ホイールを、ギブリ F トリブートには21インチのティターノ・ホイールを採用している。ホイールリムのディテールにコバルトブルーが使用されている他、フェンダーには特別なバッジが、C ピラーにはトライデントロゴが配されている。
グリージョ・ラミエーラのボディカラーの場合は、ホイールにはグロスブラックが採用され、これとコントラストをなすように、特別なバッジやトライデント・ロゴなどディテールにはオレンジ・カラーが組み合わされている。
インテリアは、カラフルなカラーを採用。ブラック、またはオレンジとナチュラルなピエーノ・フィオーレ(PienoFiore、フルグレイン)のレザーが張られたシートには、コバルトブルーとオレンジのステッチが施されている。
「F トリブート・スペシャル・エディション」の日本での予価は、ギブリ モデナが1788万円(税込み)、レヴァンテ モデナが1958万円(税込に)とされている。なお日本への導入時期はは2023年の第1四半期頃が予定されている。
日本ではアランチョ・デビル(Arancio Devil)はギブリ、レヴァンテでそれぞれ限定1台、グリージョ・ラミエーラ(Grigio Lamiera)は各5台限定を販売されるという希少なモデルである。