ジャガー・ランドローバーは、現行モデルと今後発売予定の車両に搭載する「INGENIUM(インジニウム)」ガソリン・エンジンを9月13日に発表した。
この新開発となる4気筒ガソリンエンジンは、デザインやエンジニアリング、マニュファクチャリングをすべて英国で行なうという、純英国製。従来のエンジンと比較してパワーを最大25%向上させつつ、燃費を最大15%削減するというのが特長となっている。
そのポイントとなっているのは、電動油圧式のバルブ駆動や一体型エキゾーストマニホールドとセラミック製ボールベアリングを採用したツイン・スクロールターボチャージャーなどの最先端技術。これによってハイパフォーマンスとともに効率性を向上させていて、世界でもっとも厳格な排ガス規制にも適合している。
ちなみにこのインジニウム・エンジンシリーズには、2015年に発表したディーゼルエンジンもラインアップしているが、1気筒あたりの排気量を500ccとした基本構造は共通。それが柔軟性の高さと拡張性の高さを両立しているので、今後スポーツサルーンやラグジュアリーSUVなど、さまざまなモデルに適用した開発も可能となっている。
またこの新型エンジンの開発の他に、縦置き、全輪駆動に対応するトランスファー式の革新的なトランスミッションも開発中だ。「TRANSCEND(トランセンド)」とネーミングされたこのトラインスミッションは、8速デュアルクラッチとローレンジ・ギヤボックス、2つのバックギヤを組み合わせ、また、ハイブリッド、EVモードに対応するなど、従来の8速ATの2倍以上となる、20:1という高い変速比幅を実現する。また軽量化という面では、従来型8速ATよりも約20kgの軽量化を可能としている。また燃費も約10%改善する。SUVを対象としたオフロード走行に適したトランスミッションと想像できる。
編:トランセンド・トランスミッションのサプライヤーが不明だが、これまでの流れからZFとの新規共同開発が想像される。従来型の縦置き8速ATの進化版としてデュアルクラッチを採用したのかもしれないが、ZFはATを重視しているためこの先の展開に注目だ。
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