2014年11月16日、FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)もいよいよ最終戦のマカオ・レースを迎えた。すでにマニファクチャラーズチャンピオンはシトロエンが、ドライバーチャンピオンシップはシトロエンのJ.M.ロペスに決定しているが、WTCCレースで10年の歴史を刻むマカオの世界屈指の難コースでの戦いは見応え十分だ。
ここマカオで行なわれるWTCC、F3チャンピオンレース、GT ASIA選手権など、ヨコハマタイヤは32年間にわたりワンメイク供給しており、マカオ・ギヤサーキットとヨコハマタイヤは切っても切れない関係にある。また、シトロエンレーシングのJ.M.ロペスは今回のレースがマカオ初挑戦となる。狭い市街地の公道を走るこのサーキットを楽しみにしていたという。なお、今回のウエイトハンデはシトロエンCエリーゼ:60kg、シボレーRMLクルーズ:40kg(+10kg)、ホンダ・シビック:30kg、ラーダ・グランタ:0kgとなっている。
公開練習ではシビック勢が好調であったが、公式予選ではマカオ初体験のロペスがなんとポールポジションを獲得した。「今では、ここはどうしてこれだけの高い評価を受けているかが分かった。難しくて、トリッキーで、速くて、危険で、ほかの市街コースとは違う」と感想を語っているが、やはりここでポールを奪うとは才能の高さをうかがうことができる。そして、予選2位はC.ローブ、3番手はY.ミューラーと、シトロエンレーシングの2人が続いた。
レース1では、ポールポジションのロペスを筆頭に3台のシトロエンがグリッドのトップ3を占め、スタートからロペスは首位を譲らずにトップでフィニッシュ。今季10勝目を飾った。ローブは好スタートを決めてロペスに続いたが、トップを狙ってしかけたリスボアコーナーで接触によりミューラーに続く6 番手に後退。11番グリッドからスタートしたマー・チンホワは8番手まで浮上レースを終えた。2位から4位までがシビック勢が占め、実力をあげていることを証明した。
レース2は、ミューラーが8番手スタートから一気に4番手に浮上。ロペスは6番手、チンホワとローブはそれぞれ9番手、10番手につけた。集団から飛び出したのはラーダのハフだが、4番手からさらに上を狙って順位を上げてきたミューラーの追撃を辛くも振り切り、今季2勝目をあげた。
こうして2014年のWTCCはシトロエンレーシングの圧勝に終わり、ドライバーチャンピオンシップ・ランキングは、チャンピオンのロペスに続きミューラー、ローブの順となり、他チームを寄せ付けなかった。なおシトロエンレーシングは2015年も3カー体制で今季と同じドライバーを起用するとともに、セバスチャン・ローブ・レーシングからさらに2台のC-エリーゼが参戦し、5台体制にすることを発表した。この2台は、マー・チンホワとセバスチャン・ローブ学校から育った若手ドライバーを起用する予定だ。