BMW ミュンヘンにおける内燃エンジンの時代は幕を閉じ、EV専用工場へとシフト

BMW本社は2024年1月10日、ミュンヘン工場を2027年以降、EV専用工場に変革し、新たに開発されるEV「ノイエクラッセ(ニュークラス)セダン」の生産を開始すると発表した。もちろんBMWグループの中でEV専用工場はこれが初となる。

現在開発中の次世代EV「ノイエクラッセ」

BMWは、2027年に内燃エンジン時代の終焉を迎え、本格的な電動車の時代を迎えることになる。

ノイエクラッセのインテリア

ミュンヘン工場では、2015年に3シリーズ初のPHEVモデルが内燃エンジン車と同じ生産ラインで生産された。2021年にはi4が同じ生産ラインで生産される初の電気自動車となった。現在では、生産ラインから出荷される2台目以降のすべての車両に電気駆動システムが搭載されている。

現在のミュンヘン工場はEVとエンジン車の混流生産

2026年以降、ミュンヘン工場でのノイエクラッセの生産は、現行モデルの生産と並行して行われ、1年後の2027年末からは、BMWグループのグローバルな生産ネットワークの中でミュンヘン工場が初のEV生産する拠点になる。1952年のBMW 501の発表から75年、ミュンヘンにおける内燃エンジンの時代は幕を閉じることになるのだ。

なお、ノイエクラッセは、ハンガリーのデブレツェン工場とミュンヘンの新工場で生産が開始された後、中国の瀋陽とメキシコのサン・ルイス・ポトシでも生産されることになっている。

BMWのミュンヘン工場は、100年以上にわたる歴史の中で何度も変革を行なってきた。当初は航空機エンジンの製造から自動車製造への転換を行ない、1960年代にBMWが躍進する原動力となったノイエクラッセ(BMW 1500~2000シリーズ)の導入に成功したことは、BMWの歴史における変革のマイルストーンとされている。

現在のBMWの基礎を作った1961年登場の初代ノイエクラッセ(BMW 1500)

現在、ミュンヘン工場では、複数の大規模な建設が行なわれている。6億5000万ユーロ(約138億円)の投資は、ロジスティク・エリアと新しい車両組立ラインを含む4つの建物が建設されている。

新EV工場の完成予想図

ミュンヘンの中心部にある工場の限られた床面積にスペースを確保するために、従来の約70年の歴史を持つエンジン製造は、イギリスのハムズホール・エンジン工場とオーストリアのシュタイヤー社に移設された。1200人のエンジン製造関係の従業員は、ミュンヘンのさまざまな生産のために研修を受けたり、生産ネットワークにおける他の拠点で雇用される。

1960年代からの様々な変革と同様に、BMWグループ・ミュンヘン工場の再構築は、従来からの生産を継続しながら建設作業が行なわれている。したがって、従来どおり3シリーズやi4など、毎日およそ1000台の組立ラインで生産されているのだ。

そしてEV専用工場に生まれ変わるミュンヘン工場は、ハンガリーのデブレツェン工場に続く「iファクトリー」となる。すなわち、人、生産プロセス、生産システムがすべてデジタル化され、データサイエンス、人工知能(AI)、仮想化という3つの分野の最先端生産技術が導入されることになる。

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